「-196のチューハイって、やばいらしい」。そう聞いて検索した方が、ここにたどり着いていると思います。
先に、前提を1つだけ崩させてください。「-196(マイナス196)」はブランドの名前であって、度数を1つに決めていません。
2026年8月時点で、定番の商品だけでも4%・5%・7%・9%の4段階が、同じロゴの缶で棚に並んでいます。
だからこの問いに、単一の答えはありません。世間で言われているのは、そのうち9%のストロングゼロのことです。
この記事では、サントリーのFAQと商品情報ページに載っている数字だけを並べます。まずは、自分がいま手に取っている缶がどれなのかを確かめるところから始めましょう。
- 「-196」は3シリーズあり、定番の度数は4%・5%・7%・9%の4段階
- 350ml缶1本の純アルコール量は11.2g〜25.2gで、同じ棚で2.25倍違う
- 定番16商品の度数・カロリー・糖類・甘味料を1つの表に並べた
- 糖類が一番多いのは9%ではなく、5%の〈白桃〉(350ml缶に直すと約20g)
- 人工甘味料の表示があるのは9%のストロングゼロだけ。しかも〈無糖ドライ〉には無い
- 同じ159円なので、純アルコール1gあたりは14.2円から6.3円まで開く
- それでも「度数を下げれば安心」とは言えない理由
結論|「-196は何%か」に単一の答えはない。まず自分の缶を見てほしい
答える前に、確認したいことが1つあります。あなたがいま手に持っている缶は、何%ですか。
サントリーのお客様センターのFAQ(007188)には、こう書かれています。
「『-196(イチキューロク)』ブランドには、『-196』、『-196無糖』、『-196ストロングゼロ』の3シリーズがあります。」
3シリーズあって、定番商品の度数は4%・5%・7%・9%の4段階。同じロゴの缶が、まったく違う濃さで並んでいます。
ここで言葉を1つ決めておきます。純アルコール量とは、度数と容量から決まる、実際に体に入るアルコールのグラム数のこと。サントリーは「容量(ml)×アルコール分(%)/100×0.8」という算出式まで載せたうえで、缶あたりの数字を公表しています。
その数字が、350ml缶1本で 4%=11.2g、5%=14g、7%=19.6g、9%=25.2g。
同じ棚に並ぶ同じブランドの缶で、1本の中身が2.25倍違うということです。
世間で「やばい」と言われているのは、この一番上の9%。「ストゼロ」と呼ばれているのもこれで、-196とは別のブランドではなく、-196の中の1シリーズです。
ただし、ここを二分法にしないでください。「9%だけの話」は「ほかは安心」という意味になりません。4%でも、500ml缶を1本開ければ16gです。
まずは全体像を、1つの表にまとめます。
| シリーズ | 度数 | 品目 | 純アルコール量(350ml缶1本) | 糖類(100mlあたり) | 甘味料 | 缶での見分け方 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| -196(果実系) | 5% | リキュール | 14g | 3.03〜5.76g | なし | 「無糖」も「STRONG ZERO」も書かれていない |
| -196無糖 | 4% | スピリッツ | 11.2g | 0g | なし | 「無糖」+緑色の「軽やか4%」の文字 |
| -196無糖 | 7% | スピリッツ | 19.6g | 0g | なし | 「無糖」(「軽やか4%」の文字はない) |
| -196ストロングゼロ | 9% | スピリッツ | 25.2g | 0g | 定番5種のうち4種にあり | 「STRONG ZERO」 |
この記事が扱う範囲
表の数字はすべて、サントリーのFAQ・商品情報ページ・ニュースリリースに載っているものです。定番品に限った話で、期間限定品は含みません(FAQ自体が定番フレーバーだけを列挙しています)。ラインナップは年に数回入れ替わるので、2026年8月時点の姿だと思ってください。
なお9%のストロングゼロそのものを厚生労働省のガイドラインの物差しで測った記事は別にあります。9%の中身だけを知りたい方は、9%のストロングゼロだけを詳しく見た記事のほうが早いです。ここでは、ブランド全体の並び方の話をします。
そもそも「196」とは何の数字なのか|液体窒素の沸点だった
検索されている疑問のなかで、いちばん多いのがこれです。「-196って何の数字なの?」。
答えは公式FAQ(005783)に1行で書いてあります。
「-196℃とは、果実を瞬間凍結させるために使用する液体窒素の沸点のことです。」
つまり中身の温度でもアルコール度数でもなく、製法に使う液体窒素の沸点です。ネーミングの由来も同じくFAQ(001813)にあり、「『-196(イチキューロク)』のネーミングは、「-196℃製法」に由来しております。」と書かれています。読み方は「イチキューロク」です。
果汁を搾るのではなく、凍らせて砕いて漬け込む
同じFAQには、製法の3工程も載っています。「(1)厳選した果実をまるごと、-196℃で急速凍結/(2)パウダー状に粉砕し香り等の成分までまるごと使用/(3)ウオツカに浸漬し果実のおいしさを全て封じ込め」。
果汁を搾るのではなく、凍らせて砕いて漬け込む方式です。だから原材料表示の筆頭が「レモン」「もも」「ぶどう」になっていて、「○○果汁」ではありません。この違いは、あとで原材料を読むときに効いてきます。
2024年に「-196℃」から「-196」になった
旧名で覚えている方も多いと思います。ブランドの発売は2005年、ストロングゼロという商品が出たのは2009年、そして2024年にブランド名・中味・パッケージをまとめてリニューアルしました。このとき名前の「℃」が落ちています。
対応関係はFAQ(005800)に書かれています。「『-196℃<ストロングゼロ>』は『-196<ストロングゼロ>』、『-196℃<瞬間凍結>』は『-196<無糖>』として引き続き販売いたします。」
昔の「瞬間凍結」が、いまの「無糖」です。ここを知らないと、棚の前で「あの缶が消えた」と勘違いします。


「-196」は3シリーズある|公式FAQの原文で確認する
ここが、この記事のいちばん大事なところです。3シリーズを、公式FAQ(007188)の原文のまま並べます。そもそもチューハイとは何かという分類の話はチューハイとサワーの違いに書いたので、ここでは省きます。
先に言っておくと、この3シリーズを並べて書いている記事を、検索上位でほとんど見かけません。公式が明快に答えているのに、です。
①「-196」(無印・果実系)|5%・定番4種
FAQの原文はこうです。「『-196』/くだものそのもののようなおいしさと後味のすっきり感を両立したチューハイ/アルコール度数5%:ダブルレモン、シャインマスカット、白桃、ルビーグレープフルーツ」。
無印の「-196」は5%です。6%だと思っている方が意外と多いのですが、2026年4月28日のニュースリリースの商品概要表でも「5%」と書かれています。
酒税法上の品目はリキュール(同リリースの「▼品目」欄)。糖類を加えるとリキュールに分類される、という分類上の対応であって、「リキュールだから甘い」という因果ではありません。品目そのものの意味はリキュールとスピリッツの違いにまとめてあります。
棚では、缶に「無糖」も「STRONG ZERO」も書かれていないものがこれです。
②「-196無糖」|4%と7%の2本立て・定番7種
同じFAQから、無糖シリーズ。「『-196無糖』/甘くないのにしっかりとした果実感を楽しめる無糖のチューハイ/アルコール度数4%:ダブルレモン、オレンジ&レモン、/アルコール度数7%:ダブルレモン、ピンクグレフル&オレンジ、アセロラダブル、ダブルシークヮーサー、無糖クリアレモン&ライム」。
注目してほしいのは度数の書き方です。同じ「-196無糖」という名前で、4%と7%の2つの度数帯があります。350ml缶の純アルコール量は11.2gと19.6g。1.75倍の差です。
品目はスピリッツ(2026年2月3日のリリースの「▼品目」欄)。糖類を加えていないので、無印とは分類が変わります。
同じリリースには「2025年の販売数量は対前年136%と極めて好調に推移しました」ともあります。ただしこれはメーカー自身の発表であって、第三者の集計ではありません。
③「-196ストロングゼロ」|9%・定番5種
そして9%。「『-196ストロングゼロ』/強い果実感と爽快感で飲みごたえのあるチューハイ/アルコール度数9%:ダブルレモン、ダブルグレープフルーツ、ダブルシークヮーサー、ダブル完熟梅、無糖ドライ」。
ここで、よくある勘違いを1つ潰しておきます。「無糖ドライ」は度数の区分ではありません。9%のストロングゼロの中の1フレーバーです。名前に「無糖」と付くので4%・7%の無糖シリーズと混同されがちですが、中身は9%。品目はスピリッツです。
9%の中身をもっと詳しく知りたい方は、ストロングゼロだけを掘り下げた記事へどうぞ。この記事では、9%は「4段階のうちの一番上」として扱います。
棚で自分の缶がどれか3秒で見分ける
ここまでを、売り場で使える形に落とします。
缶に「無糖」も「STRONG ZERO」も書いていなければ、果実系の5%。
「無糖」とあれば、4%か7%。
「STRONG ZERO」とあれば、9%。
問題は真ん中の「無糖」です。4%と7%は缶のデザインがよく似ていて、棚では取り違えやすい。私自身、これは実際にやりました。手に取ったつもりと違うほうを買って、家で度数表示を見て気づいたことがあります。手がかりは4%の缶にだけ入っている文字で、リリースにはこう書かれています。「緑色で描いた「無糖」「軽やか4%」の文言によって、中味の特長をわかりやすく訴求しています。」
「軽やか4%」の文字があれば4%、なければ7%です。
それでも迷ったら、度数表示を見てください。缶には必ずパーセントが書いてあります。
定番16商品を数字で並べた|度数・純アルコール量・カロリー・糖類・甘味料

ここからが本題です。定番16商品の数字を、1つの表に全部入れます。
先に、読み方を3つ。
1つめ。純アルコール量だけが「1缶あたり」、カロリーと糖類は「100mlあたり」です。メーカーの表示基準がそもそも違うので、列見出しに単位を書き分けてあります。
2つめ。サントリーの栄養表示は100mlあたりなので、350ml缶の量に直したければ3.5倍、500ml缶なら5倍で済みます。比重をかける必要はありません(食品成分表でよく見る「100gあたり」とは基準が違います。この取り違えについては100gと100mlの話に書きました)。
3つめ。「原材料の確認」の列は、私が2026年8月23日に商品情報ページを1つずつ開いて、原材料表示と成分表示をその場で書き写した、という意味です。
| 商品名(350ml缶) | 度数 | 純アルコール量(1缶) | エネルギー(100mlあたり) | 糖類(100mlあたり) | 甘味料 | 原材料の確認 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| -196〈ダブルレモン〉 | 5% | 14g | 44kcal | 3.03g | なし | ○ 8/23確認 |
| -196〈シャインマスカット〉 | 5% | 14g | 52kcal | 5.15g | なし | ○ 8/23確認 |
| -196〈白桃〉 | 5% | 14g | 54kcal | 5.76g | なし | ○ 8/23確認 |
| -196〈ルビーグレープフルーツ〉 | 5% | 14g | 48kcal | 4.32g | なし | ○ 8/23確認 |
| -196無糖〈ダブルレモン〉ALC.4% | 4% | 11.2g | 25kcal | 0g | なし | ○ 8/23確認 |
| -196無糖〈オレンジ&レモン〉ALC.4% | 4% | 11.2g | 27kcal | 0g | なし | ○ 8/23確認 |
| -196無糖〈ダブルレモン〉ALC.7% | 7% | 19.6g | 42kcal | 0g | なし | ○ 8/23確認 |
| -196無糖〈ピンクグレフル&オレンジ〉ALC.7% | 7% | 19.6g | 44kcal | 0g | なし | ○ 8/23確認(注1) |
| -196無糖〈アセロラダブル〉ALC.7% | 7% | 19.6g | 43kcal | 0g | なし | ○ 8/23確認 |
| -196無糖〈ダブルシークヮーサー〉ALC.7% | 7% | 19.6g | 42kcal | 0g | なし | ○ 8/23確認 |
| -196無糖〈クリア〉ALC.7% | 7% | 19.6g | 41kcal | 0g | なし | ○ 8/23確認(注2) |
| -196ストロングゼロ〈ダブルレモン〉 | 9% | 25.2g | 54kcal | 0g | あり | ○ 8/23確認 |
| -196ストロングゼロ〈ダブルグレープフルーツ〉 | 9% | 25.2g | 54kcal | 0g | あり | ○ 8/23確認 |
| -196ストロングゼロ〈ダブルシークヮーサー〉 | 9% | 25.2g | 53kcal | 0g | あり | ○ 8/23確認 |
| -196ストロングゼロ〈ダブル完熟梅〉 | 9% | 25.2g | 53kcal | 0g | あり | ○ 8/23確認 |
| -196ストロングゼロ〈無糖ドライ〉 | 9% | 25.2g | 52kcal | 0g | なし | ○ 8/23確認 |
この表について、正直に書いておくこと
(注1)〈ピンクグレフル&オレンジ〉は、当サイトがこの記事を用意する直前まで中身を確認できていなかった1本です。2026年8月23日に商品ページを開いて確認しました。原材料は「グレープフルーツ、オレンジ、ウオツカ(国内製造)、食物繊維/炭酸、酸味料、香料」で、甘味料の表示はありません。
(注2)〈クリア〉は、公式FAQでは「無糖クリアレモン&ライム」と書かれています。商品ページ側の表記に揃えました。同じ商品です。
そして、この表は定番16商品だけです。期間限定品(桃スパークリング、冷凍みかん等)の度数と原材料は開いていません。「-196を全部調べた」とは言えません。
500ml缶で見るとこうなる
500ml缶を選ぶ人も多いので、こちらも。純アルコール量は4%=16g/5%=20g/7%=28g/9%=36gです。
いずれもメーカーが公表している値で、私が計算した数字ではありません。500ml缶のページにも「純アルコール量(500mlあたり)」として載っています。
カロリーと糖類は100mlあたりの表示なので、350ml缶のページと同じ数字が並びます。実際に飲む量に直すなら5倍。5%の〈白桃〉なら、糖類は5.76g×5で28.8gという計算です。
「やばい」の中身を4つに仕分ける|度数どおりに増えるのは1つだけ
ここまで数字を並べて、ようやく本題に入れます。
世間が「やばい」と言うとき、そこには少なくとも4つの別々の話が混ざっています。アルコール量・カロリー・糖類・人工甘味料の4つです。
そして先に結論を言うと、このうち度数どおりに増えるのは純アルコール量だけ。残りの3つは、度数と同じ方向を向いていません。
①アルコール量|これだけは度数どおりに増える(11.2g→25.2g・2.25倍)
350ml缶1本で、4%=11.2g、5%=14g、7%=19.6g、9%=25.2g。度数が上がれば、きれいにそのぶん増えます。当たり前ですが、4つのうちこれだけが当たり前どおりに動きます。4%と9%の差は2.25倍。500ml缶(16g→36g)でも同じ2.25倍です。
大事なのは、これが同じブランド・同じ棚・同じ希望小売価格のなかで起きているということ。別々の売り場にある別の酒を比べているわけではありません。手を伸ばす距離も値段も同じで、中身だけが2.25倍違う。
②カロリー|度数どおりではない(5%の白桃と9%のストロングゼロが同じ54kcal)
ここから雲行きが変わります。
-196〈白桃〉は5%で54kcal/100ml。-196ストロングゼロ〈ダブルレモン〉は9%で54kcal/100ml。度数が1.8倍違うのに、カロリーは同じ数字です。
理由はまったく違います。白桃は糖類(5.76g/100ml)由来で、ストロングゼロは糖類0gなのでアルコール由来。原因が別なのに、数字がたまたま並びました。
ただし限定を付けないと嘘になります。「カロリーは度数と無関係」ではありません。同じ表の中に、無糖7%が42kcal、ストロングゼロ9%が54kcalという、度数どおりに並ぶ組み合わせもあります。正確に言うなら、カロリーを見て度数を推し量ることはできないということです。
③糖類|度数どおりではない(一番多いのは9%ではなく5%の白桃)
直感がいちばん崩れるのがここです。
定番16商品のうち糖類が最も多いのは、9%のストロングゼロではなく、5%の〈白桃〉。100mlあたり5.76gで、350ml缶に直すと約20gになります。
ほかの果実系も350ml缶換算で並べると、ダブルレモン10.6g、ルビーグレープフルーツ15.1g、シャインマスカット18.0g。いずれも5%の缶です。一方、9%のストロングゼロは定番5種とも糖類0g。無糖シリーズも0gです。
単位の話を1つ。「約20g」はメーカーの公表値ではなく、100mlあたり5.76gを3.5倍した私の換算値です。公式が言っていることと、私が計算したことは分けて書きます。
そして、この記事でいちばん大事な但し書きを1回だけ。糖類が多い=体に悪い、という判断を、この記事はしません。ここで言えるのは、度数の高さと糖類の多さが同じ方向を向いていない、という並び方だけです。「糖質」が気になって検索した方も、まずはこの並びを見てください。
④人工甘味料|表示があるのは9%のストロングゼロだけ
4つめ。原材料表示に「甘味料(アセスルファムK、スクラロース)」と書かれているのは9%のストロングゼロで、〈ダブルレモン〉〈ダブルグレープフルーツ〉〈ダブルシークヮーサー〉〈ダブル完熟梅〉の4つで確認しました。
そして同じ9%でも、〈無糖ドライ〉には甘味料の表示がありません。原材料は「レモン、グレープフルーツ、ライム、ウオツカ(国内製造)、スピリッツ/炭酸、酸味料、香料」だけです。
5%の果実系は、甘味料ではなく糖類を使っています。無糖シリーズは、糖類も甘味料も入っていません。
つまり「-196は人工甘味料まみれ」という言い方は、ブランド全体には当てはまりません。当てはまるのは9%の5種のうち4種で、ほかの12商品には表示がない。今回開いた範囲での事実です。
この記事が書けるのは、ここまで。どの缶に何が表示されているかを並べるところまでで、甘味料そのものの良し悪しは評価しません。
同じ数字の缶は、他社にもある|氷結無糖4%・本搾り6%と並べてみる

ここまでは-196の中だけの話でした。せっかくなので、隣に並んでいる他社の缶とも数字を並べてみます。
言いたいことは1つで、量を決めているのは銘柄ではなく度数だということです。「-196無糖だから軽い」のではなく、「4%だから11.2g」なんですよ。私自身、普段選ぶのはサッパリ系が中心で、糖質0のレモンサワーや無糖タイプに手が伸びます。
銘柄をまたいだ横断の比較は缶チューハイを銘柄横断で並べた記事のほうでやっているので、ここでは同じ度数帯だけ。
| 商品(350ml缶) | 度数 | 純アルコール量(1缶) | エネルギー(100mlあたり) | 糖類(100mlあたり) | 香料 |
|---|---|---|---|---|---|
| -196無糖〈ダブルレモン〉ALC.4% | 4% | 11.2g | 25kcal | 0g | あり |
| キリン 氷結無糖 レモン ALC.4% | 4% | 11.2g(換算) | 25kcal | 0g | あり |
| -196〈ダブルレモン〉 | 5% | 14g | 44kcal | 3.03g | あり |
| キリン 氷結 シチリア産レモン | 5% | 14g(換算) | 43kcal | 3.5g | あり |
| キリン 本搾りチューハイ レモン | 6% | 16.8g(換算) | 38kcal | 0〜0.8g | なし |
同じ4%なら、-196無糖とキリン氷結無糖は数字がほぼ同じ
表の1行目と2行目を見比べてください。度数4%・純アルコール11.2g・25kcal/100ml・糖類0g。ほとんど同じ数字が並びます。
メーカーが違っても、度数が同じなら1缶に入るアルコールは同じ。当たり前の話ですが、缶を選ぶときはブランドの印象のほうが先に来るので、意外と見落とします。
数字の出どころは書き分けます。-196側はサントリーが缶あたりで公表している値。キリン側は公式の栄養成分一覧に100mlあたりで載っている参考値を、当サイトが350mlに換算したものです。
氷結も実は-196と同じで、同じブランド名で度数が分かれている構造です。4%と7%が併売されているので、こちらも缶の度数表示を見てから買ってください。中身は氷結を成分から見た記事にまとめてあります。
私は-196無糖のほうも4%・7%とも飲んでいます。そのうえで、氷結無糖レモンは冷蔵庫に常備していて、ケースで買っています。このあたりは数字ではなく好みの話です。
糖類も香料も入らないほうがいいなら、本搾りという選択肢
原材料の短さで言うと、本搾りレモンが極端です。「レモン(イタリア、アルゼンチン、その他)、ウオッカ/炭酸」の3つだけ。糖類も香料も入っていません。38kcal/100ml、糖類は0〜0.8gです。
ただし、自分に不利なことを先に書きます。本搾りは度数が6%で、-196の5%より1%高い。350ml缶なら16.8g入ります。「無添加だから軽い」ではありません。
-196の5%に糖類と香料が入っているのは、果実をまるごと凍らせて砕いて漬け込むという設計から来ています。搾った果汁だけで作る本搾りとは、作り方の考え方がそもそも違う。良し悪しではなく設計の違いです。
評価そのものは本搾りを成分から見た記事に書きました。私は本搾りのレモンを晩酌の定番として飲んでいます。
同じ159円なのに、入っているアルコールは2.25倍|1gあたりで見るとどうなるか
もう1つ、-196の中だけで完結する話をします。値段です。
350ml缶の希望小売価格は、4%も5%も7%も9%も、全部159円(税別)。500ml缶なら216円。ニュースリリースの商品概要表に、そう書かれています。
度数が2.25倍違うのに、値段は同じ。純アルコール1gあたりに直すと、こうなります。
| 度数(同じ棚・同じロゴ・同じ価格) | 350ml缶の価格(税別) | 純アルコール量 | 1gあたり | 500ml缶の場合(216円) |
|---|---|---|---|---|
| 4%(無糖) | 159円 | 11.2g | 14.2円 | 13.5円 |
| 5%(果実系) | 159円 | 14g | 11.4円 | 10.8円 |
| 7%(無糖) | 159円 | 19.6g | 8.1円 | 7.7円 |
| 9%(ストロングゼロ) | 159円 | 25.2g | 6.3円 | 6.0円 |
これは「安いから体に悪い」という話ではない
1gあたり14.2円から6.3円まで、きっちり2.25倍の開きがあります。缶という形の中では、度数を上げること以外に1gあたりを安くする方法がほとんどありません。缶の値段が横並びだからです。ストロング系という商品が定着した理由は、たぶんこの構造にあります。
ただし、はっきりさせておきます。安いこと自体が体に悪いわけではありません。体への影響は摂取した量から来るのであって、円/gから来るのではない。単価は「同じ財布で量が増えやすくなる条件」を説明する変数にすぎません。
もう1つ、自分から書いておきます。缶を離れれば、大容量の瓶やペットボトルのほうが1gあたりはさらに安い。だから「ストロングゼロが最も安い酒」とは書きません。ここで比べているのは、同じブランド・同じ棚・同じ希望小売価格のなかだけの話です(他社まで含めた単価の比較はこちらの記事にあります)。
表の前提を3つ。これは希望小売価格であって実売価格ではありません(リリースにも「販売店の自主的な価格設定を拘束するものではありません」と明記)。2026年8月時点の価格です。そして2026年10月1日の酒税改正で、この前提は変わります(詳しくは最後のFAQに)。なおルビーグレープフルーツは今回参照したリリースに含まれておらず、全SKUが159円と断定はできません。
それでも「度数を下げれば安心」とは言えない|低いほど本数は伸びる
ここまで読んで、「じゃあ4%を買えばいいのか」と思った方がいるはずです。
でも、そう単純ではありません。度数が決めているのは「1本開けた時点で確定する量」だけで、その日の総量を決めているのは本数のほうです。
500ml缶で計算してみます。4%を4本で64g。9%を2本で72g。近いんですよ。4本と2本という見た目の差ほど、中身は離れていません。
厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」には、こういう一文があります。「一時多量飲酒(1 回の飲酒機会で純アルコール摂取量 60g以上)は、外傷の危険性も高めるものであり、避けるべきです。」
これは「ここまでなら安全」という許容量ではありません。「避けるべき」として名指しされた線です。ガイドラインは適量そのものを定めてはいません。物差しの中身は9%を厚労省の物差しで測った記事に3つ分まとめてあります。
その60gに、-196の各度数だと何本で届くのか。
| 度数(500ml缶) | 1本あたり | 避けるべきとされる60gに届く本数 | そのときの合計 |
|---|---|---|---|
| 9%(ストロングゼロ) | 36g | 2本 | 72g |
| 7%(無糖) | 28g | 3本 | 84g |
| 5%(果実系) | 20g | 3本 | 60g(ちょうど到達) |
| 4%(無糖) | 16g | 4本 | 64g |
安いと、杯数は伸びる
この表は「安全な本数」の表ではありません。60gという線に、何本で届いてしまうかの表です。5%の3本はちょうど60gなので、超えたのではなく到達した、という精度で読んでください。
ここに、私自身の実感を2つ足します。
1つめ。値段が安いと、私は杯数が伸びます。「もう1本くらいいいか」のハードルが、目に見えて下がる。さっきの単価表を思い出してください。同じ棚に、同じ159円で、1gあたりが2.25倍違う缶が並んでいます。安く酔えるほうを選ぶのは自然な判断ですが、そのぶん「もう1本」の言い訳も作りやすい。
2つめ。これは自分でも意外だったのですが、リキュール系は度数の割に、簡単に効いてしまいます。甘くて飲みやすいぶんペースが上がるのか、同じくらいの度数のスピリッツ系より明らかに翌日に残る。これは私の体感で、医学的な話ではありません。
-196の5%は、品目がまさに「リキュール」
ここで、さきほどの品目の話が効いてきます。-196の5%果実系は、酒税法上の品目がリキュールです。糖類も香料も入っていて、素直に飲みやすい。私は-196を4%から9%まで一通り飲んでいますが、ペースが上がりやすいのは9%ではなくこちらでした。度数が低いぶん警戒がゆるむのと、単純に甘くて飲み口がいいのとで、気づくと本数が進んでいます。
誤解のないように書いておくと、「リキュールだから効く」という因果を主張しているわけではありません。品目は酒税法上の分類であって、成分の等級でも体への影響の指標でもない。私が言えるのは、甘くて飲みやすいものはペースが上がる、という自分の実感までです。
度数の数字だけを見て「こっちのほうが軽いから大丈夫」と決めると、このペースの話がまるごと抜け落ちます。
最後にもう一度だけ。4%でも、500ml缶を1本開ければ16g入っています。低い缶を選ぶことと、その日の総量を決めることは別の話です。お酒は適量を守って楽しみましょう。
よくある質問
検索でよく見かける疑問のうち、本文で触れられなかったものを中心に。
Q. -196チューハイは何パーセントですか?
単一の答えはありません。定番商品だけで4%・5%・7%・9%の4段階があります。無糖シリーズが4%と7%、果実系が5%、ストロングゼロが9%です。缶の度数表示を見るのが確実です。
Q. アサヒの196チューハイは値上げされますか?
まず1点だけ。「-196」はアサヒではなくサントリーの商品です。値上げについては、サントリーが2026年6月4日のニュースリリースで「RTD (発泡性) 1キロリットルあたり20,000円の増税 「-196」、「こだわり酒場」など」と公表しています。2026年10月1日施行の酒税改正によるものです。ただし缶あたりいくら上がるかは公表されていません。税額の増分だけを単純に割れば350ml缶で7円、500ml缶で10円ですが、これは私がやった算術であって、サントリーが発表した値上げ幅ではありません。税額の増分と店頭価格の上げ幅も、一致するとは限りません。
Q. -196チューハイにプリン体は入っていますか?
今回私が開いた定番16商品の商品情報ページは、いずれも「プリン体(100mlあたり)0mg」と表示されていました。ただし同じページに但し書きがあります。「※100mlあたりプリン体0.5mg未満を「プリン体0」と表示しています。」つまり完全な無ではなく、100mlあたり0.5mg未満を0と表示するルールでの0mgです。
Q. 「糖類ゼロ」と「糖質ゼロ」は同じですか?
同じではありません。糖類は糖質の一部です。実際、-196無糖〈ダブルレモン〉ALC.4%は糖類0gですが、炭水化物は100mlあたり0.2〜0.7gと表示されていて0ではありません。基準についてサントリーのFAQには「糖類ゼロとは(中略)糖類:0.5g未満/100gまたは100mlあたり を意味しております」とあります。なお同社の商品ページ側は同じ基準を「消費者庁の定める栄養表示基準にのっとり」と説明しており、FAQ側の書き方と食い違っています。ここでは所管を断定せず、0.5g未満は0と表示されるという点だけ押さえてください。
Q. ストロングゼロは販売終了したのですか?
していません。サントリーのFAQには「『-196℃<ストロングゼロ>』は『-196<ストロングゼロ>』、『-196℃<瞬間凍結>』は『-196<無糖>』として引き続き販売いたします。」と書かれています。公式ブランドサイトのトップページの商品一覧に並んでいないのは事実ですが、それは販促の導線の話であって、商品情報ページもFAQも現役で存在します。
まとめ|缶を開ける前に、度数の数字を1回見る
長くなったので、要点だけ。
- 「-196」はブランド名で、定番だけで4%・5%・7%・9%の4段階がある
- 350ml缶1本の純アルコール量は11.2gから25.2gまで2.25倍違うのに、値段はどれも159円(税別)
- 度数どおりに増えるのはアルコール量だけ。糖類が一番多いのは5%の〈白桃〉で、人工甘味料の表示があるのは9%のストロングゼロだけ(〈無糖ドライ〉を除く)
- 度数が決めるのは1本あたりの量。その日の総量を決めるのは本数のほう
この記事の着地は、「飲むのをやめましょう」でも「4%を買いましょう」でもありません。
缶を開ける前に、度数の数字を1回見る。それだけです。お金もかからないし、3秒で終わります。
そのうえで「今日は9%を1本」と決めるなら、それは自分で選んだということ。選べていない状態と、選んだ状態は、同じ1本でもまるで違います。
最後に範囲の確認を1つ。この記事の数字は定番16商品・2026年8月時点のものです。ラインナップは年に数回入れ替わりますし、10月には酒税改正で価格の前提も変わります。この記事も、そう遠くないうちに一部が古くなります。


コメント