「ストゼロが売ってない」「ストロングゼロ、もしかして販売中止になった?」——そう思って検索した方が、ここにたどり着いていると思います。
先に結論だけ。2026年8月23日時点で、ストロングゼロは販売中止になっていません。サントリーの公式の商品ページを1品ずつ開いたところ、定番5種はすべて掲載されたままでした。
ただし、1種類だけは本当に消えています。〈ビターレモン〉です。商品ページごと、開かなくなっていました。
この記事は「デマかどうか」を論じるものではありません。公式サイトのどこを見れば、その商品が終わったかどうかが分かるのか——その場所を書きます。
読み終わるころには、次に別の商品で同じ不安を持ったとき、自分で確かめられるようになっているはずです。
- ストロングゼロの定番5種は、今も公式の商品情報に載ったまま
- サントリーは製造を終えた商品に「※製造を終了しました」と1品ずつ書き添えている
- 〈ビターレモン〉だけは一覧から消え、商品ページも開かない(消えた時期は非公表)
- 「売ってない」と感じる6つの理由と、その1つずつの根拠
- アサヒ・サッポロ・サントリー・キリン、混同されがちな4社の方針の違い
- 2026年10月1日の酒税改正で、500ml缶にかかる酒税は10円分上がる
結論|ストロングゼロは販売中止していない。ただし1種だけ本当に消えた
まず、数で押さえておきます。
2024年1月19日、サントリーはこのブランドをフルリニューアルしました。そのニュースリリースで定番として挙げられているストロングゼロは6種です。
そして今の公式の一覧に載っているのは5種。
6種のうち5種は今も載ったままで、減ったのは1種だけ——これが数の実態です。消えた1種が〈ビターレモン〉でした。
ここで先に断っておきます。サントリーから「ストロングゼロを販売中止します」という発表は出ていません。ただしこの記事の根拠は「発表が出ていない」ことではありません。
公式が製造終了を書き添える場所に、書いていない。それを1品ずつ確認した結果です。その場所がどこなのかは、次の章で書きます。
確認したのは次の3点です。
- ①サントリーのブランドサイトの定番一覧に、商品名が載っているか
- ②商品データベースの一覧に載っていて、「※製造を終了しました」の注記が付いていないか
- ③個別の商品ページが開くか
この3つが揃って初めて「製造終了の表示は出ていない」と言えます。1つでも欠けたら言えません。5種すべてを1品ずつ見た結果が下の表です。〈ビターレモン〉も参考として同じ表に並べました。
確認したのは2026年8月23日で、ラインナップは今後も変わりうるので、あくまでその日の記録として見てください。
| 商品名 | 度数 | 公式の一覧(ブランドサイト/商品DB) | 製造終了の注記 | 個別の商品ページ |
|---|---|---|---|---|
| -196 ストロングゼロ〈ダブルレモン〉 | 9% | 両方に掲載 | なし | 開く |
| 同〈ダブルグレープフルーツ〉 | 9% | 両方に掲載 | なし | 開く |
| 同〈ダブルシークヮーサー〉 | 9% | 両方に掲載 | なし | 開く |
| 同〈ダブル完熟梅〉 | 9% | 両方に掲載 | なし | 開く |
| 同〈無糖ドライ〉 | 9% | 両方に掲載 | なし | 開く |
| (参考)同〈ビターレモン〉 | — | どちらにも掲載なし | 注記も残っていない | 開かない |
サントリーは製造を終えた商品に「※製造を終了しました」と書いている
ストロングゼロがまだ作られているかを調べるとき、いちばん確実な入口はサントリーの商品データベースです。カロリーや原材料を公開しているサイトで、ブランドごとに商品が一覧になっています。ストロングゼロなら「-196」ブランドの一覧ページ。URLはこれです。
https://products.suntory.co.jp/b/0000000059/
入口はこのブランド別の一覧ページです。ここを覚えておくと、次に別の商品を調べるときにも使えます。
この一覧には、調べる側にとってありがたい仕組みがあります。製造を終えた商品には、商品名のうしろに「※製造を終了しました」と1品ずつ書き添えられているんです。黙って消すのではなく、書いて残している。そして同じページの中に、ストロングゼロ5種が注記なしで並んでいます。
実際の一覧ページには、こう書かれている
一覧から、注記が付いていた商品を代表として4件だけ引きます。
「-196無糖〈桃ヨーグリート〉ALC.7%※製造を終了しました」
「-196無糖〈冷凍みかん〉ALC.7%※製造を終了しました」
「-196〈ラ・フランス〉※製造を終了しました」
「-196〈王林〉※製造を終了しました」
(出典:サントリー 商品情報「-196」ブランド一覧 https://products.suntory.co.jp/b/0000000059/ /2026年8月23日取得)
注記が付いている商品は他にもあります。ただ件数を数えることに意味はありません。大事なのは、同じ1ページの中に「注記が付いている商品」と「付いていない商品」が同居していることです。
サントリーは、製造を終えた商品にはこうして注記を書き添えている。だからこの一覧は、「終わったのかどうか」を見に行く場所として使えます。
ストロングゼロの5種には、その注記が付いていない
同じ一覧の中で、ストロングゼロはこう並んでいます。
「-196 ストロングゼロ〈ダブルレモン〉」「同〈ダブルグレープフルーツ〉」「同〈ダブルシークヮーサー〉」「同〈ダブル完熟梅〉」「同〈無糖ドライ〉」
5種とも、商品名のうしろに何も付いていません。ただ、注記が無いことだけでは足りません。ページの作り替えで一覧から漏れている可能性もあるので、個別の商品ページも5種すべて開いてみました。
結果は5種とも、商品ページが今も開きます。
たとえば〈ダブルレモン〉の350ml缶なら、容量・賞味期間・原材料まで載っていて、希望小売価格は159円(税別)と書かれています。※これは希望小売価格であって、店頭の売値ではありません。ページにもその旨の注記があります。原材料の欄は「レモン、ウオツカ(国内製造)」。ベースは蒸留酒です(リキュールとスピリッツの違い)。
整理すると、①一覧に載っている ②注記が付いていない ③個別ページが開く——この3つが5種すべてで揃っています。下が、注記の有無だけを取り出した対比表です。
| 同じ「-196」一覧に載っている商品 | 商品名のうしろの表記 |
|---|---|
| -196無糖〈桃ヨーグリート〉ALC.7% | ※製造を終了しました |
| -196無糖〈冷凍みかん〉ALC.7% | ※製造を終了しました |
| -196〈ラ・フランス〉 | ※製造を終了しました |
| -196〈王林〉 | ※製造を終了しました |
| -196 ストロングゼロ〈ダブルレモン〉 | (何も付いていない) |
| 同〈ダブルグレープフルーツ〉 | (何も付いていない) |
| 同〈ダブルシークヮーサー〉 | (何も付いていない) |
| 同〈ダブル完熟梅〉 | (何も付いていない) |
| 同〈無糖ドライ〉 | (何も付いていない) |
この調べ方には限界がある
ここまで書いておいて何ですが、この調べ方は万能ではありません。崩れ方を、自分から3つ書いておきます。
1つめ。これは「書いていない」ことを根拠にする証明です。サントリーは注記をいつ付けるかのルールを公表していないので、「もう終わっているが、まだ注記が付いていない」という状態を否定できません。
2つめ。これがいちばん重い。〈ビターレモン〉には、その注記が付きませんでした。一覧から丸ごと消えていて、注記も何も残っていない。つまり、終わり方の表れ方は1つではありません。注記だけを見ていると、こういう消え方は取りこぼします。確認を「注記の有無」だけにせず、①一覧に載っているか・③個別ページが開くかを合わせた3点にしたのは、このためです。〈ビターレモン〉は①と③の両方で引っかかる——3つ揃えて見ていれば、この消え方も拾えます。
3つめ。「作っている」と「店で買える」は別の話です。製造が続いていても、店が置かなければ買えません。
ここまでがサントリーの書いていることで、ここから先は私の読み取りです。この記事が言えるのは「2026年8月23日時点で、5種が製造終了したという表示は公式のどこにも出ていない」まで。そこで止めます。サントリーが「今後も売り続けます」と宣言したわけではありません。次は、その例外——注記が付かないまま消えた1種を見にいきます。
〈ビターレモン〉だけは、公式の商品情報から消えている
ここからが本題です。ストロングゼロの中で、1種類だけは本当に消えています。〈ビターレモン〉です。
「ストロングゼロ ビターレモン 売ってない」で調べている人はそれなりにいるのに、検索の上位に出てくる記事はここに触れていません。「販売中止ではありません」で片づけてしまうと、この1種を探していた人には何も答えていないことになります。
2024年1月の定番6種から、1種だけが消えた
2024年1月19日のニュースリリースに、リニューアル後の定番がそのまま書かれています。注記※2の部分です。
「-196ストロングゼロ〈ダブルレモン〉」「同〈ダブルグレープフルーツ〉」「同〈ダブルシークヮーサー〉」「同〈ダブル完熟梅〉」「同〈無糖ドライ〉」「同〈ビターレモン〉」
(出典:サントリー ニュースリリース No.14527/2024年1月19日)
6つ並んでいます。そして2026年8月の一覧に載っているのは、このうち5つ。引き算をすると、無いのは〈ビターレモン〉ひとつだけです。
個人的な話をすると、私はこの〈ビターレモン〉が好きでした。それが、いつの間にか棚から消えていた。正確にいつ見かけなくなったのかは思い出せません。——この「いつの間にか」が、たぶん多くの人が「販売中止になったのでは」と検索する入口です。
ただしこれは「2024年1月の一覧にあり、2026年8月の一覧に無い」という2時点の比較にすぎません。この2年半のどこで消えたのかまでは分かりません。
商品ページを開くと「ページが見つかりませんでした」と出る
一覧から消えているだけなら、ページの作り替えということもあり得ます。そこで〈ビターレモン〉の350ml缶の商品ページを直接開いてみました。返ってきたのはこれです。
「ページが見つかりませんでした サントリー」
ここで一手間かけました。同じ日に、同じやり方で、現行品の商品ページも開いています。〈ダブルレモン〉350ml缶のほうは、商品情報が普通に表示されました。つまり、こちらの開き方が悪かったわけではありません。
とはいえ、ページが開かないことは「終売した」ことの証明にはなりません。URLの付け替えや一時的な不具合でも同じことは起きます。そしてサントリーは〈ビターレモン〉の終売を発表していません。だから公式に分かるのは、ここまでです。確認したのも350ml缶のページ1本だけです。
いつ消えたのかは、公表されていない
「ストロングゼロ 販売中止 いつ」と調べている人には、ここがいちばん知りたいところだと思います。ですが、これは公表されていません。
言えるのは「2024年1月から2026年8月までのどこか」という幅だけです。何年何月と書いてある記事を見かけたら、その根拠がどこにあるのかを確かめたほうがいいと思います。私には書けません。
それと、「二度と出ない」とも言えません。サントリーは期間を区切った限定品をよく出す会社なので、形を変えて戻ってくる可能性を否定する材料もないんですね。
では、なぜ「売ってない」と感じるのか|6つの理由

「まだ作られている」ことは確認できました。でも本当に知りたいのは、たぶんその先です。じゃあ、なぜ棚に無いのか。
理由を6つ挙げます。1つずつ、根拠になる資料を添えます。「時代の流れ」「消費者ニーズの多様化」のような、どの商品にも当てはまる一般論は使いません。いくら並べても、あなたの近所の棚の説明にはならないからです。
- ①缶が銀色になり、無糖シリーズと共通のデザインになった
- ②ブランド名が「-196℃」から「-196」に変わった
- ③〈ビターレモン〉が実際になくなった
- ④ブランドサイトのトップに並んでいない
- ⑤他社のニュースと混ざっている
- ⑥店ごとに置く・置かないが違う
①②③は公式の資料で裏が取れます。④はサイトの作りの話、⑤は報道の話。⑥だけは、私の手元に根拠がありません。それも正直に書きます。
缶が銀色になり、無糖シリーズと同じ顔になった
いちばん大きいのはこれだと思っています。しかもサントリー自身が書いています。2024年1月19日のリリースの「●パッケージについて」から。
「(略)無糖シリーズ・ストロングゼロシリーズ共通のデザインにすることで、同一ブランドであることを訴求しています。(中略)「-196無糖」シリーズは水色を基調に、「-196ストロングゼロ」シリーズは銀色を基調とすることで、それぞれのシリーズが分かりやすいパッケージを目指しました。」
(出典:サントリー ニュースリリース No.14527/2024年1月19日)
「共通のデザインにする」と書いてあります。無糖シリーズとストロングゼロが同じ骨格の缶になり、色だけが水色と銀色で分かれた、ということです。
ここで、自分に都合の悪いほうも同じ段落に書いておきます。同じ文にはっきり「それぞれのシリーズが分かりやすいパッケージを目指しました」とあります。サントリーの意図は「見分けやすくする」ほうで、私が言おうとしていることと方向が逆なんですね。
だから「メーカーが分かりにくくした」とは書きません。ここまでがサントリーの書いていることで、ここから先は私の受け取り方です——2024年より前の缶を覚えている人にとっては、探している見た目そのものが棚に無い。それだけでも、人は「なくなった」と感じます。これは私自身の実感でもあります。リニューアル後、棚の前で分かりづらいと感じたことが実際にありました。ただし実物の缶を並べて比べたわけではないので、店頭でどのくらい紛らわしいかを検証したわけではありません。
ブランド名は変わったが、「ストロングゼロ」は残っている
変わったものが、もう1つあります。ブランド名です。同じリリースの副見出しにこうあります。
「― 発売20年目にブランド名・パッケージを大幅に刷新 ― ― ブランド名は「-196(イチキューロク)」に ―」
つまり「℃」が取れただけです。「-196℃」から「-196」へ。方向はこちらです。逆向きに(「-196℃」に統一された、と)書いている記事を見かけますが、リリースの副見出しがそのまま答えになっています。
そして商品名の「ストロングゼロ」は変わっていません。名前変更といっても、動いたのはブランド名だけなんですね。今も正式には「-196ストロングゼロ〈ダブルレモン〉」です。ちなみに公式の年表では、2005年にブランド誕生、2009年にストロングゼロ発売、2024年にフルリニューアルとなっています。
ブランドサイトのトップには、ストロングゼロが並んでいない
ブランドサイトのトップを開くと、PRODUCTSの欄に並んでいるのは無印の「-196」4品と、限定出荷の商品です。ストロングゼロはここに出てきません。これだけ見ると「消えた」と思ってしまう。
でもストロングゼロは、下の階層にある無糖シリーズのページに同居しています。実用的な結論はこれです——探すなら https://www.suntory.co.jp/rtd/196/muto/ を開けばいい。ここに定番5種が「STRONG ZERO ALC.9%」と並んでいます。
なお、導線から完全に消えたわけではありません。ナビゲーションにはこのページへのリンクがあります。サイトの作りの観察であって、サントリーが何かを表明したわけではありません。
残り3つ|1種減った・他社のニュースと混ざっている・店ごとに違う
残りを短くまとめます。
③〈ビターレモン〉が実際になくなった。先ほど見たとおりです。この1種を探していた人にとって、「売ってない」は体感ではなく事実でした。
⑤他社のニュースと混ざっている。「ストロング系の新規販売終了」というニュースは、実際にありました。ただし主語が違います。次の章で4社を表に並べます。
⑥置くかどうかは、各店が決める。メーカーが出荷していても、棚に並べるかを決めるのは店のほうです。ただし、どのチェーンが実際にどうしているかは、私は確認できていません。
「大手コンビニが取り扱いをやめた」といった話は、根拠を持っていないので書きません。
混同されている4社の方針を、1つの表に整理する
なぜここで他社の話をするのか。あなたが見た「ストロング系が終わる」というニュースの正体が、たぶんここにあるからです。
2024年2月、Business Insider Japanが各社に取材した記事が出ました。今でも「ストロングゼロ 販売中止」で検索すると上位に出てきます。ただこの記事は、ストロングゼロの話をしていません。各社の方針の話です。しかも、会社ごとに答えがきれいに分かれています。
先に強調しておきます。「度数8%以上の新商品は出さない」と言ったのはアサヒとサッポロで、サントリーではありません。ここを取り違えると、記事全体が嘘になります。
もう1つ。これは2024年2月14日時点の取材です。2年半前の回答を「今の方針」として読むと、話がずれます。サントリーについては、この9か月後に動きがあります。それは次の章で。
なお、アサヒが扱うストロング系の品目数が2020年末から大きく減っていることは事実ですが、その推移は体に悪いチューハイランキングのほうで扱っています。ここでは深追いしません。
| 会社 | 新商品の方針 | 既存商品の扱い | 時点 |
|---|---|---|---|
| アサヒビール | 「社として発表したわけではないが、アルコール度数8%以上の新商品は今後発売しない方針」 | 「既存商品の販売は継続することになっています」 | 2024年2月14日 |
| サッポロビール | 新規販売をしない方針だとする報道を事実とした | 「既存の該当商品の継続販売有無は、検討中となります」 | 2024年2月14日 |
| サントリー | 「他社の動きなどを受けて新たな対応・検討をしていることはない」 | この取材では言及なし | 2024年2月14日 |
| キリン | アサヒの動きを受けての対応について「具体的な回答はなかった」 | ストロング系10品目を展開中と紹介 | 2024年2月14日 |
サントリー自身も、9%の新商品を1つ中止していた(2024年11月)
ここは、検索結果の上位にはまず出てこない話です。2024年11月6日、サントリーは適正飲酒の取り組みについての発表会を開きました。そこでの鳥井信宏社長の話を、産経新聞が報じています。
「鳥井氏は「お客さまの要望が低アル化していることを含め、商品開発を考える」と説明し、今年後半に予定したアルコール度数9%の「ストロング系(スト系)」と呼ばれる高アルコール酎ハイの新商品の発売を中止したことも明かした。ただ、ストロング系酎ハイも一定の需要があることから、販売は続ける方針だ。」
(出典:産経新聞 2024年11月6日)
同じ発言の中に、2つのことが入っています。1つは「9%の新商品の発売を中止した」。もう1つは「ストロング系の販売は続ける方針」。
片方だけを切り取ると、意味が反対になります。前半だけなら「サントリーも中止した」。後半だけなら「サントリーは何もしていない」。どちらも間違いです。中止されたのは2024年後半に発売予定だった新商品で、すでに売られているストロングゼロではありません。その商品名は報じられていません。
前章の2024年2月の回答から、9か月後の発言です。同じ会社の、別の時点の記録ですから、2月の回答が嘘だったという話ではなく、その間に方針が動いたと読むのが自然でしょう。なおこれは発表会での発言を新聞が報じたもので、サントリーのニュースリリースではありません。
市場は消えたのではなく、度数の低い帯へ移った
「ストロング系が減っている」という話自体は本当です。ただ減り方の中身を見ると、印象が変わります。
東洋経済オンラインに、インテージの市場アナリストが書いた2024年2月の記事があります。全国約6,000店舗の販売動向(インテージSRI+)をもとにした家庭用の数字で、ここでの「チューハイ」はサワーもカクテルもハイボールも含むRTD全般です(呼び分けはチューハイとサワーの違いに書きました)。
チューハイ市場そのものは2023年に5,333億円で、2013年比で約2倍に伸びています。市場は消えていません。伸びたのは5〜7%台の「中アル」で、2023年に3,282億円。つまり客が酒をやめたのではなく、度数の低いほうへ移ったということです。各社の品目数の推移は体に悪いチューハイランキングのほうに書いています。
なお、2026年6月に報じられたサントリーのRTD戦略では、「-196」の好調の理由に挙がったのは無糖シリーズと無印の「-196」でした。重心が移っているように見える——言えるのはそこまでで、説明会で何も言われなかったという意味ではありませんし、サントリーは「-196は基幹ブランドとして投資を強化する」と明言しています。
(出典:インテージSRI+/東洋経済オンライン 2024年2月22日。2023年までのデータです)
最後に、数字ではなく私の感覚を書いておきます。ここ最近、店でストロング系の棚が縮んだと感じます。ただ、それを異常だとは思っていません。酒に関わる仕事をしていると、ブームの頃に増えすぎていた、という感覚のほうが強いんです。棚一面がストロング系だったあの時期のほうが特殊で、今くらいが元の姿に近い。だから「減った」を「終わりが近い」と読む必要は、私はないと思っています。
2026年10月1日から、酒税が500ml缶で10円分上がる
ここまで「まだ売っている」という話をしてきましたが、値段のほうは動きます。2026年10月1日に酒税の税率改正が施行されます。サントリーは2026年6月4日にリリースを出していて、価格改定の対象ブランドとして「-196」が挙がっています(商品名ではなくブランド単位の記載です)。
RTD(発泡性)にかかる酒税は1キロリットルあたり20,000円の増税。1リットルあたり20円ですから、500ml缶で10円分、350ml缶で7円分という計算になります。
ただしこれは酒税額の増分であって、店頭価格の上げ幅ではありません。ここに流通の取り分と消費税が乗ります。書けるのは「少なくとも10円分は上がる計算になる」まで。サントリーが改定すると発表したのも「生産者価格」で、店で何円になるかは各店が決めます。
それと、「酒が全部上がる」わけでもありません。同じ改正でビールは1キロリットルあたり26,000円の減税です。新ジャンルは20,750円の増税。全体像はビールと発泡酒の違いにまとめてあります。
買いだめを勧めるつもりはありません。500ml缶で10円です。ケースで買っている方が「10月の前に一度見ておくか」と思う程度の話だと思っています。ちなみに、この記事に書いた159円という希望小売価格も、この改定の後は変わっている可能性があります。
| 区分 | 2026年10月1日からの酒税 |
|---|---|
| ビール | 1kLあたり 26,000円の減税 |
| 新ジャンル | 1kLあたり 20,750円の増税 |
| RTD(発泡性) | 1kLあたり 20,000円の増税 |
今どこで買えるか|公式の販売店検索という手がある
最後に、今日できることを2つ。
1つめ。サントリーのブランドサイトには「販売店検索」のボタンがあります。ストロングゼロ用のリンク先も用意されていて、ページが開くことは確認しました。
ただし私が確認したのはページが開くところまでで、実際にどんな検索結果が返るかは試していません。「ここで在庫が分かる」と請け合うことはできませんが、公式に販売店を探す仕組みがあることは知っておいて損はないと思います。
2つめ。近所で見つからないなら通販という手があります。500ml缶なら24本入りのケース販売が一般的です。
1軒で見つからなくても、「終わった」とは限りません。1軒で決めつけない——実用面では、これに尽きます。
ケースでまとめ買いをしている方は、今の値段だけでも一度見ておくといいと思います。
ストロングゼロが見つからない日の選択肢

どうしても見つからない日のために、方向の違う選択肢を3つ挙げておきます。「代わりにこれを飲め」という話ではありません。こういう選び方もある、というだけです。
同じブランドで度数を1段下げる|-196無糖
同じ「-196」ブランドの中にある無糖シリーズです。度数は7%。
棚では水色を基調にしたパッケージで並んでいます——さきほどの「銀色と水色」の話が、そのまま探すときの目印になります。ストロングゼロと同じ棚の、すぐ隣にあるはずです。
サントリーは、この無糖シリーズの2025年の販売数量が対前年136%だったと書いています。ブランドの中で、今いちばん動いているのがここということですね。
甘味料が気になるなら|本搾りチューハイ レモン
果汁とスピリッツだけで作られているタイプです。香料や甘味料が入っていません。度数はストロングゼロより低めで、味の方向もまったく違います。
私自身、これは晩酌の定番のひとつとして飲んでいます。レモンの気分の日はだいたいこれです。
中身の細かい話は本搾りレモンの記事に書いたので、ここでは繰り返しません。「甘味料が入っているから体に悪い」という話をしたいわけではありません。単純に、味の系統が違うので気分を変えたいときに合う、というだけです。
濃さを自分で決める|レモンサワーの素という手
缶は、開けた時点で量も濃さも決まります。瓶の「素」なら、そこを自分で決められます。今日は薄めにしよう、という操作が効くわけですね。
我が家にはこれが置いてあって、私も飲みます。妻も好きなので、作ってあげることが多いです。
勧める理由は安いからではありません。お酒がそれほど強くない人でも、濃さを自分の側で調整できること。それと、見た目がちょっとオシャレになること。この2つです。
よくある質問(FAQ)
検索でよく一緒に調べられている疑問に、短く答えておきます。
Q. ストロングゼロはいつ販売中止になるのですか?
販売中止の発表は出ていません。サントリーは製造を終えた商品には、商品情報の一覧に「※製造を終了しました」と1品ずつ書き添えていますが、本記事が確認した2026年8月の時点で、ストロングゼロの定番5種にはこの注記が付いていません。5種とも個別の商品ページも開きます。
Q. 〈ビターレモン〉はもう買えませんか?
サントリーの公式の商品情報からは消えています。一覧に無く、商品ページも開きません。ただし、いつ消えたのかは公表されていません。店頭に残っている在庫を見かける可能性はあります。
Q. ブランド名が「-196」に変わったので、ストロングゼロは無くなったのですか?
変わったのはブランド名だけです。「-196℃(マイナスヒャクキュウジュウロクド)」から「℃」が取れて、「-196(イチキューロク)」になりました。商品名の「ストロングゼロ」はそのままで、今も「-196ストロングゼロ〈ダブルレモン〉」と表記されています。
Q. サントリーも度数8%以上の新商品を出さないと決めたのですか?
いいえ。それを表明したのはアサヒビールとサッポロビールです(2024年2月時点)。サントリーはこのとき「他社の動きなどを受けて新たな対応・検討をしていることはない」と回答しています。ただし同じ年の11月に、鳥井信宏社長が「2024年後半に予定していた度数9%のストロング系の新商品の発売を中止した」と明かしました。あわせて「販売は続ける方針」とも述べています。
まとめ|販売中止ではないが、確かめ方は覚えておくといい
長くなったので、要点だけ。
- ストロングゼロの定番5種は、公式の商品情報に載ったままで、「※製造を終了しました」の注記も付いていない。個別の商品ページも5種とも開く
- 消えているのは〈ビターレモン〉1種。ただし、いつ消えたのかは公表されていない
- 棚で見つからないのは、2024年のリニューアルで缶が銀色になり、無糖シリーズと共通のデザインになったから、という面もある
この記事でいちばん持ち帰ってほしいのはここです。サントリーは、製造を終えた商品にはその一覧に「※製造を終了しました」と書き添えている。次に別の商品で同じ不安を持ったら、ブランドの一覧ページを開けば自分で確かめられます。誰かの「たぶん大丈夫」を待たなくていい。
私はストロングゼロを自分で買うほうではないのですが、好きな1本が棚から消えたときの、あの落ち着かない感じはよく分かります。だから、答えより先に確かめ方のほうを書きました。なお度数9%は缶チューハイの中ではかなり上のほう。中身の話はストロングゼロはやばいのかに書いたので、気になる方はそちらへ。無理のない範囲で楽しみたいですね。
最後に一つ。ラインナップも価格も変わります。この記事は2026年8月23日時点の記録です。気になったら、上に書いた手順で自分で開いてみてください。


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