スーパーの焼酎売り場に立つと、並んでいるのは20度と25度ばかり。22度や24度はまず見当たりません。なぜこの2つしかないんでしょうね。
先に結論から言うと、焼酎の度数は20度か25度が大半で、法律上の上限は本格焼酎で45度以下です。
この記事で答えるのは3つ。
いつもの水割りは結局のところ何度なのか。
その1杯は、缶ビール何本分の酔いなのか。
そして、なぜ20度と25度の2つしかないのか。
私自身、晩酌はほぼ毎晩ロクヨンの水割りです。だからこそ「自分が飲んでいるものが何度なのか」は、数字で知っておきたかったんですよ。
- 焼酎の度数は20度か25度が大半。法律上の上限は単式蒸留焼酎で45度以下、連続式蒸留焼酎で36度未満
- 度数は「蒸留」ではなく「加水」で決まる。だから12度も44度も存在する
- 芋・麦・米・黒糖・そば・泡盛の原料別 度数レンジ一覧
- 水割り・お湯割り・ソーダ割りの実効度数を、20度/25度のクロス早見表で即答
- ロックの度数が時間とともにどう下がるか(モデル計算)
- 焼酎の水割り1杯は缶ビール何本分か(純アルコール換算)
- 20度と25度しかない理由=酒税法の歴史と、九州の20度文化


結論|焼酎の度数は20度か25度、法律の上限は45度以下
焼酎の度数は、20度か25度。売り場に並ぶものの大半はこのどちらかです。
法律で決められた上限は、単式蒸留焼酎(乙類・本格焼酎)で45度以下、連続式蒸留焼酎(甲類)で36度未満。
甲類・乙類は、ここでは連続式蒸留でつくるのが甲類、単式蒸留でつくるのが乙類(本格焼酎)とだけ覚えてもらえれば十分です。製法や味の違いは甲類と乙類の違いをまとめた記事にあります。
| 区分 | 実際に売られている度数 | 法律上の上限 |
|---|---|---|
| 甲類(連続式蒸留焼酎) | 20度・25度が中心 | 36度未満 |
| 乙類・本格焼酎(単式蒸留焼酎) | 25度中心、20度も多い | 45度以下 |
| 泡盛(酒税法上は単式蒸留焼酎) | 30度前後が中心 | 45度以下 |
| 原酒(加水していないもの) | 37〜45度 | 45度以下 |
| 低度数タイプ | 12〜15度 | ― |
酒税法が決めている上限|甲類は36度未満、乙類は45度以下
表を見て、妙なことに気づきませんか。
法律は45度まで認めているのに、売り場にあるのは20度と25度だけ。この「開きすぎた差」にこそ理由があります。
根拠は酒税法第3条。連続式蒸留焼酎(甲類)はアルコール分36度未満、単式蒸留焼酎(乙類・本格焼酎)はアルコール分45度以下です。泡盛もこの単式蒸留焼酎に含まれます。
ここでネット上の誤りを一つ正しておきます。「単式蒸留焼酎は45度未満」と書かれたサイトが複数ありますが、正しくは「45度以下」です。
たった1度の差ですが、これで44度と45度の扱いが変わります。甲類も「36度以下」ではなく「36度未満」。
では上限が45度もあるのに、なぜ25度で止まっているのか。答えは加水と酒税にあります。
焼酎の度数は「蒸留」ではなく「加水」で決まる
焼酎の度数でいちばん誤解されているのが、ここです。
多くの方は「蒸留の仕方で度数が決まる」と思っていますが、実際は違います。蒸留を終えた直後の液体(=原酒)は37〜45度。そこに水を加えて(=加水、蔵の言葉では割り水)20度や25度に調整してから瓶詰めされます。
つまり売り場に並ぶ度数は、造り手が「決めた」数字。ここを押さえると、原酒も低度数タイプも一気に腑に落ちます。
加水していない「原酒」は37〜45度|これが焼酎の素の姿
原酒とは、蒸留したまま水を1滴も加えていない状態のこと。目安は芋で37〜40度、麦や米で43〜45度です。
単式蒸留焼酎の上限が45度以下なのも、原酒がだいたいこのあたりに収まるから。そう考えると、あの数字が自然に見えてきます。
そして原酒はウイスキーとほぼ同じ度数帯。「焼酎は弱め」というイメージは、加水された製品しか見ていないから生まれるんです。お酒に関わる仕事をしている私でも、初めて原酒の度数表示を見たときは二度見しました。
少量をロックかストレートで、が基本。水割りの感覚で注ぐと別物になります。
だから12度の焼酎も44度の焼酎も存在する
加水で決まるということは、こういうことです。造り手が水を多く入れれば12〜15度の低度数タイプになり、入れなければ40度超の原酒になる。度数の幅は技術ではなく設計で決まります。
では市場に20度と25度しか見当たらないのはなぜか。酒税と流通の都合です(後半でたっぷり書きます)。
低度数タイプは麦焼酎に多く、原酒は蔵元の限定商品として出ることが多い。「焼酎は強い酒だ」という前提は、ここで一度崩しておいてください。
種類・原料別の度数一覧|芋・麦・米・黒糖・そば・泡盛
ここからは原料別に見ていきます。「芋焼酎って何度?」「麦は?」という疑問は、この表1枚で片が付くはずです。
ただし先に一つ釘を刺させてください。原料で度数が決まるわけではありません。同じ芋焼酎に20度も25度も原酒もあります。原料ごとの傾向は「その原料でよく作られている度数」という商習慣の話で、決まり事ではないんですよ。
ちなみに甲類の代表格であるキンミヤ焼酎も25度です。
| 種類 | 度数レンジ | もっとも多い度数 | 20度・低度数の展開 |
|---|---|---|---|
| 甲類焼酎 | 20〜25度 | 25度 | あり(20度も主流) |
| 芋焼酎 | 20〜25度(原酒37〜40度) | 25度 | 20度は一般的 |
| 麦焼酎 | 12〜25度(原酒43〜45度) | 25度 | あり(12〜15度商品が多い) |
| 米焼酎 | 20〜25度(原酒43〜45度) | 25度 | 一部あり |
| 黒糖焼酎 | 25〜30度 | 25度 | 少ない |
| そば焼酎 | 20〜25度 | 25度 | 一部あり |
| 泡盛 | 25〜43度 | 30度前後 | ほぼ無し |
泡盛だけ30度前後と高い理由|法律上は泡盛も焼酎
表の中で泡盛だけ明らかに浮いていますよね。
まず前提として、泡盛は酒税法上「単式蒸留焼酎」に分類されます。つまり法律の上では焼酎の一種。「泡盛は焼酎じゃない」と思っている方が多いんですが、分類上はれっきとした焼酎です。
その泡盛が30度前後と高めなのは、古酒(クース)として長期熟成させる文化があるから。度数が高いほうが熟成に向くんです。一般酒で25〜30度、古酒や高度数タイプには43度という商品もあります。
沖縄で泡盛の水割りが当たり前に出てくるのも、この度数なら納得です。
原料の好みも正直に書いておくと、私は芋が少し苦手で、普段飲むのは麦か米です。度数とは別軸の話ですが、飲みやすさを左右するのは度数より原料の香りだったりします。25度でも芋の香りが強い銘柄はきつく感じますし、逆に麦の20度なら水割りでするする入る。数字だけで選ぶと、ここで足をすくわれます。




【早見表】割り方でこう変わる|焼酎の実効アルコール度数

さて、ここからが本題です。
「焼酎は25度」と言われても、実際にストレートで飲む人はほとんどいませんよね。口にしているのは水割りかお湯割り、ソーダ割り。本当に知りたいのは、割ったあとの度数のはずです。
そこで、飲み方 × 元の度数(20度/25度)のクロス早見表を作りました。右端には「その度数、実は何と同じ酒か」の列を足してあります。数字を体感に翻訳するための列です。
| 飲み方(焼酎:割り材) | 元が20度なら | 元が25度なら | その度数は何と同じ? |
|---|---|---|---|
| ストレート | 20度 | 25度 | 20度でも日本酒(15度)より明確に強い |
| ロック(注いだ直後) | 20度 | 25度 | ストレートと同じ |
| ロック(飲み終わる頃・目安) | 15〜16度 | 18〜20度 | 20度なら日本酒並み、25度ならやや強い |
| 7:3(濃いめの水割り) | 14度 | 17.5度 | 20度なら日本酒15度前後の帯 |
| 6:4(ロクヨン) | 12度 | 15度 | 25度なら日本酒とほぼ同じ |
| 5:5(ゴーゴー) | 10度 | 12.5度 | 25度ならワイン12〜14度の帯 |
| 4:6(薄め) | 8度 | 10度 | 梅酒ロックくらい |
| 3:7 | 6度 | 7.5度 | 缶チューハイの標準〜強めの帯 |
| ソーダ割り 1:2 | 約6.7度 | 約8.3度 | 缶チューハイ7〜9%の帯 |
| ソーダ割り 1:3 | 5度 | 約6.3度 | 20度ならビール5度と同じ |
| ソーダ割り 1:4 | 4度 | 5度 | 25度ならビール5度と同じ |
計算式は1つだけ|実効度数 = 元の度数 × 焼酎の量 ÷ 全体量
表を作っていて、私自身がいちばんハッとしたのがここです。
25度をロクヨンで割ったら15度。日本酒とまったく同じ度数。晩酌はほぼ毎晩ロクヨンの私には、これが地味に効きました。日本酒を同じペースで飲むかと言われたら、たぶん飲まない。気づいた日から、量の感覚が変わったんですよ。
早見表にない比率でも出せるよう、式を1本だけ渡しておきます。
実効度数 = 元の度数 × 焼酎の量 ÷ グラス全体の量
25度を90ml、水を60ml、合計150mlなら 25 × 90 ÷ 150 = 15度。お湯割りでも計算はまったく同じで、変わるのは香りの立ち方と飲むペースのほうです。
※厳密にはエタノールと水を混ぜると体積がわずかに縮むため、計算値よりごく僅かに度数が高く出ます。ただし家飲みの比率では1%にも満たないので、この式で問題ありません。
ロクヨン・ゴーゴーとは|居酒屋の呼び方と実際の度数
焼酎6:水4がロクヨン(六四)、5:5がゴーゴー。九州の居酒屋では注文時にこの比率を伝えるのが普通で、何も言わなければロクヨンで出てくる店が多いです。
ここで実用的な話を一つ。同じ「水割り」でも、店や人によって比率はバラバラです。表のとおり実効度数は10度から17.5度まで開きます。「今日は水割り2杯だけ」という自己申告は、倍近い幅を持っているわけですね。
おすすめは、家のグラスで一度だけ計ってみること。妻に「あなたの水割り、日によって濃さが全然違う」と言われて計ってみたら、本当にそのとおりでした。
ちなみに私が落ち着いたのはロクヨン、焼酎6に対して割り材4です。25度ならおよそ15度。濃いと感じる方もいるでしょうが、味が水に負けないぎりぎりのところがここでした。自分の比率をひとつ決めておくと、その日の気分で濃さがぶれなくなるのが一番の効用ですね。

ロックの度数だけは計算式で出ない|氷が溶けたあとの本当の度数

ここまで計算式で全部出せるように書いてきましたが、一つだけ式が通用しない飲み方があります。ロックです。
理由は単純で、氷が溶けるから。融解量は氷のサイズや室温で変わるので固定値が出せません。だから多くのサイトが、ロックの度数にはっきり答えていないんですよ。
この記事では、前提と幅を明示したうえで正面から答えます。先に結論だけ。ロックは「度数が固定された飲み方」ではなく、「時間とともに度数が下がっていく飲み方」です。
25度をロックで飲むと、15分後には約19度になっている
注いだ瞬間は元の度数のまま。ところが氷は最初の一口から溶け始めていて、飲み終わる頃には別の飲み物になっています。
前提は25度の焼酎を60ml注いだグラスに、氷の融解水が加算されていくとした場合のモデル計算です。
先に断っておくと、これは実測値ではありません。融解量は氷の大きさ・室温・グラスの厚み・飲むペースで大きく変わります。「こう変化していく」という考え方として見てください。
なお元が20度なら、同条件で15分後は約15度、30分後は約13.3度です。
| 経過 | 氷の融解水(目安) | グラス内の全体量 | 実効度数 |
|---|---|---|---|
| 注いだ直後 | 0ml | 60ml | 25.0度 |
| 約5分後 | 10ml | 70ml | 約21.4度 |
| 約15分後 | 20ml | 80ml | 約18.8度 |
| 約30分後 | 30ml | 90ml | 約16.7度 |
結局ロックは何度なのか|18〜20度に着地すると考えておく
実務的な答えを一つ。15〜20分で飲み切る一般的なペースなら、25度のロックは18〜20度前後に着地すると考えておけば大きく外れません。水割りより明確に強く、ストレートよりは少し弱い飲み方です。
コツを2つだけ。
①大きめの氷を使うと融解が遅く、最後まで度数が保たれます。
②ゆっくり飲むほど薄くなるので、薄めたくないけれどゆっくり飲みたいなら最初から水割りのほうが合理的。
度数を管理したい人に、正直ロックは向きません。読めないんですよ、この飲み方は。
焼酎の水割り1杯は缶ビール何本分?|酔いの等価換算
ここが、この記事でいちばん不都合な話です。
割っても、グラスに入っている純アルコールの量は1ミリも減りません。減るのは濃度と、飲むペースだけ。
「水割りだから軽い」は錯覚です。ロクヨンで25度の焼酎を90ml使えば、それは缶ビール1.3本分の酔いになります。
ここで扱うのはカロリーではなく「酔い」の等価換算。純アルコールの量で、缶ビール何本分かを並べていきます。
グラス1杯あたりの純アルコール量を、缶ビール換算で並べてみた
計算式は1行です。
純アルコール量(g) = 量(ml) × 度数(%) ÷ 100 × 0.8
基準にするのは缶ビール350ml(5度)=約14g。焼酎側は25度で統一し、グラスは150ml(ロックのみ焼酎60ml)で並べました。
先に、いちばん効く数字を出しておきます。ロクヨンの水割りを3杯で純アルコールは54g、缶ビール約3.9本分。度数は15度でも、身体に入る量はビール4本と変わらないんですよ。
なお同じ純アルコール量でも、カロリーはお酒ごとに違います。そちらは別軸の話なので、この記事では触れません。
| 飲み方(25度・グラス150ml基準) | 焼酎の量 | 純アルコール量 | 缶ビール350ml換算 |
|---|---|---|---|
| ストレート(30ml) | 30ml | 6.0g | 約0.4本分 |
| ソーダ割り 1:3 | 37.5ml | 7.5g | 約0.5本分 |
| ロック | 60ml | 12.0g | 約0.9本分 |
| 水割り 4:6 | 60ml | 12.0g | 約0.9本分 |
| 水割り 5:5 | 75ml | 15.0g | 約1.1本分 |
| 水割り 6:4(ロクヨン) | 90ml | 18.0g | 約1.3本分 |
| お湯割り 6:4 | 90ml | 18.0g | 約1.3本分 |
ソーダ割りにすればビールと同じ度数になる|ただし量には気をつける
表を見て「薄く割っても意味がないのか」と思った方、そんなことはありません。1杯に使う焼酎の量が減れば、純アルコールは確実に減ります。薄く作るのは意味のある工夫なんですよ。
その極端な例がソーダ割り。25度でも焼酎1:ソーダ3なら約6.3度まで下がり、1:4ならちょうど5度。1:4まで割れば、度数だけ見ればビールと同じ飲み物になります。
ただし落とし穴が2つ。
①飲みやすいのでペースが上がる。杯数が増えれば元も子もありません。
②目分量で注ぐと簡単に8〜10度まで跳ね上がる。
度数を下げたいなら、割り材を増やすより焼酎の量を減らすほうが確実です。チューハイ・サワーとの線引きはチューハイとサワーの違いの記事でどうぞ。
なぜ20度と25度の2種類しかないのか|密造酒と酒税法改正の話
「なぜ20度と25度の2種類しかないのか」。3つ目の問いに、ここで答えます。
結論から言うと、理由は味でも技術でもありません。酒税です。1度上がるごとに税金が変わる仕組みが、商品を2つの度数に釘付けにしました。
1940年の旧酒税法|26度未満は一律課税、だから25度が主流になった
1940年(昭和15年)の旧酒税法では、アルコール分26度未満は一律で同じ額の酒税でした。26度以上になると1度上がるごとに税が加算されます。
さて、あなたが造り手だったらどうしますか。同じ税金なら濃いほうが得ですよね。飲み手にとっても、同じ値段なら濃いほうがありがたい。
そうして造り手も飲み手も、税額が変わらないギリギリの上限=25度に集中していきました。
つまり25度は、味の最適解ではなく税制の最適解として生まれた数字。これを知ったときは、お酒の仕事をしている人間としても唸りました。
1953年の改正|密造酒に対抗するために20度が生まれた
戦後、事情が変わります。25度の正規品が高くて買えず、密造焼酎が広く出回って社会問題になりました。密造酒は20度前後のものが多かったと言われています。
国の対応は、取り締まりだけではありませんでした。税率そのものを変えたんです。
1953年(昭和28年)の酒税法改正で、基本税率の基準を「21度未満」に引き下げ、20度以下を低税率にした。安い20度焼酎を正規に流通させ、密造酒から需要を取り戻す狙いでした。
現行法でも21度以上は1度ごとに酒税が加算されます。だから商品は20度と25度に集中し、中間の22〜24度はほとんど作られない。これが「2種類しかない」ことの直接の答えです。
20度は九州、25度は全国|「県内向け・県外向け」という流通の話
20度焼酎は宮崎・大分を中心に定着しました。今も日常の晩酌は20度、という家庭が多いエリアです。一方、県外の量販店に並ぶのは25度が中心。
理由は、蔵元が「県内向けは20度、県外向けは25度」と度数を作り分ける慣行を今も残しているから。同じ銘柄でも、売っている場所で度数が違うことがあるんですよ。
「九州出身の同僚が20度が普通だと言うのに、こっちのスーパーには25度しかない」——記憶違いではなく事実です。九州に寄る機会があったら、いつもの銘柄の20度を探してみてください。
他のお酒と度数を比べる|焼酎は蒸留酒のなかでは中間層
焼酎の立ち位置を、1枚の表で確定させておきます。
ビールの5度からウォッカの40度まで並べると、焼酎の20〜25度は醸造酒より確実に強く、ウイスキーより明確に弱い中間層にいます。表には「主な飲まれ方」の列を足しました。
ウォッカやジンが属するスピリッツという分類が気になった方は、そちらの記事もどうぞ。
| お酒 | アルコール度数 | 主な飲まれ方 |
|---|---|---|
| ビール | 約5度 | そのまま |
| 梅酒 | 8〜15度 | そのまま・ロック・割る |
| ワイン | 約12〜14度 | そのまま |
| 日本酒 | 約15度 | そのまま |
| 焼酎 | 20〜25度 | 割るのが主流 |
| 泡盛 | 30度前後 | 水割り・ロック |
| ウイスキー | 約40度 | 割る・少量ストレート |
| ウォッカ・ジン | 約40度 | カクテルのベース |
焼酎が「割って飲む酒」になった理由は、その中途半端な度数にある
ビールやワインはそのまま飲める度数、ウイスキーは少量を味わう度数。では焼酎の20〜25度はどうか。どちらにも当てはまりません。
ストレートで杯を重ねるには強すぎるし、そのままでは食事と長く付き合えない。だから、割る。
そして割ると、日本酒やワインとちょうど同じ10〜15度の帯に着地します。日本の食卓の酒として最適化された結果が、あの「割る文化」なんだと思うんですよ。
ウイスキーとの違いは焼酎とウイスキーを比べた記事へどうぞ。
度数で選ぶ焼酎|20度・25度・原酒はどう使い分けるか
ここまでで「度数は加水で決まる=選べる」と分かってもらえたと思います。最後は、それを売り場での判断に接続しましょう。
判断軸は3つだけです。
①割って飲むなら25度。割り水で好きな度数に落とせる。
②そのまま・薄めに飲むなら20度。扱いやすい。
③香りをしっかり味わいたいなら原酒。
20度|そのまま・薄めに飲むなら扱いやすい
20度はロクヨンで割れば12度、ゴーゴーなら10度。ワインと同じ帯まで落ちます。杯数を重ねたい人や、濃さの調整が面倒だという人には扱いやすい度数です。
20度はいいちこのような全国区の定番にもラインナップがあり、県外の量販店でも手に入ります。上のいいちこ20度は、三和酒類の公式サイトで「20度専用の造り」と説明されている一本。単に25度を薄めたものではないんですよ。
同じ銘柄でも20度と25度が並んで売られています。ラベルの度数表示は必ず確認してください。
25度|割って飲むならこちら。割り水で好きな度数に落とせる
25度は、とにかく割り方の自由度が高い。ロクヨンで15度、ゴーゴーで12.5度、ソーダ1:3なら約6.3度と、早見表の全レンジを1本でカバーできます。
地味に効くのが、同じ容量ならアルコールの量が多いぶん実質的な単価が有利だという点。割って飲む前提なら、25度を買って自分で薄めるほうが合理的です。芋・麦・米いずれも25度が主力で、選択肢の幅も一番広い。上の黒霧島も霧島酒造の定番で、25度の芋焼酎です。
味の話は、麦焼酎25度の青鹿毛のレビューあたりを読んでもらったほうが早いと思います。
原酒と低度数タイプ|どちらも「割り水の量」が違うだけ
原酒(37〜45度)は加水していないぶん香りと味が濃く、少量をロックやストレートで味わう飲み方に向きます。
低度数タイプ(12〜15度)は最初から薄めてあるので、そのまま飲めます。
大事なのはここ。どちらも特別な製法の産物ではなく、割り水の量が違うだけです。「度数が高いほうが上等」でもないし「低いほうが優しい」でもない。自分がどう飲みたいかで選べばいいんですよ。
濃いめの芋焼酎の顔は元老院のレビューが参考になります。
焼酎の度数に関するよくある質問
度数まわりでよく聞かれる質問を、まとめて片付けておきます。
Q. 焼酎で一番度数が高いのは何度ですか?
法律上の上限は、単式蒸留焼酎(乙類・本格焼酎)で45度以下、連続式蒸留焼酎(甲類)で36度未満です。実際に売られているものでは、加水していない原酒の44度前後が上限帯になります。
Q. 焼酎とウイスキー、どっちが強いですか?
ウイスキーです。焼酎は20〜25度、ウイスキーは約40度で、1.6〜2倍の差があります。ただし焼酎の原酒(37〜45度)はウイスキーとほぼ同じ度数帯なので、原酒同士なら互角です。
Q. 泡盛は焼酎ですか?なぜ度数が高いのですか?
酒税法上、泡盛は単式蒸留焼酎に分類される焼酎の一種です。30度前後が多いのは、古酒(クース)として長期熟成させる文化があり、度数が高いほうが熟成に向くためです。
Q. 度数が低い焼酎はありますか?
あります。12〜15度の低度数タイプが販売されており、麦焼酎に多く見られます。焼酎の度数は蒸留ではなく加水で決まるため、割り水を多くすればこの度数帯の商品が作れるんですよ。
Q. 焼酎をソーダで割るとビールと同じくらいの度数になりますか?
なります。25度を焼酎1:ソーダ3で割ると約6.3度、1:4なら5度でビールとほぼ同じです。ただし飲みやすいぶん杯数が増えやすく、身体に入るアルコールの総量は別の話になります。
Q. 20度と25度、味は違いますか?
違います。単に25度を薄めたものが20度なのではなく、蔵元は20度用に仕込みや割り水の設計を変えていることが多いんです。同じ銘柄でも、味の印象はけっこう変わります。
Q. 焼酎の度数はどうやって計算しますか?
実効度数 = 元の度数 × 焼酎の量 ÷ グラス全体の量、で出せます。25度を90ml、水を60ml(合計150ml)なら 25×90÷150=15度。お湯割りでも計算式はまったく同じです。
Q. 度数が高い焼酎は日持ちしますか?
アルコール度数が高いほど雑菌が繁殖しにくく、そもそも焼酎には賞味期限の表示がありません。ただし保存状態で風味は変わるので、直射日光と高温は避けて置いてくださいね。
まとめ|度数が分かれば、今夜の一杯の量が決まる
焼酎の度数、思っていたより奥がありましたよね。最後に要点だけ。
- 度数は20度か25度が大半。法律上の上限は単式蒸留焼酎で45度以下、連続式蒸留焼酎で36度未満
- 度数は蒸留ではなく「加水」で決まる。だから原酒37〜45度も低度数12度もある
- 20度と25度に集中しているのは酒税の仕組み。20度は九州、25度は全国という地域差もそこから
- ロクヨンの水割りは、25度なら15度。日本酒とまったく同じ度数
- ただし割っても純アルコールは減らない。ロクヨン3杯は缶ビール約3.9本分
私も早見表を作ってから「今夜は濃いめを1杯」と自分で選べるようになりました。数字が分かると、晩酌はむしろ楽しくなります。もちろん適量の範囲で、が大前提ですけどね。
※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。飲酒後の運転も絶対にやめましょう。
度数を知ることは、我慢するためではありません。自分で量を決められるようになるためです。
割り方を自分で決めたい方には、早見表の全レンジを1本でカバーできる25度が便利ですよ。


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