アサヒドライゼロは体に悪い?
先に答えを書きます。ドライゼロはアルコール0.00%で、アサヒ自身が「アルコールを含まない清涼飲料」と書いている飲み物です。酒としての害は、そもそも入っていません。
ここからは、少し私の話を。
最初に飲んだノンアルコールビールは、サントリーのオールフリーでした。その頃の私は、ノンアルビールそのものが苦手だったんですよ。
それがアサヒのものを飲んでから、普通に好きになりました。いまはドライゼロが、ノンアルの中で一番好きです。
好きな飲み物ほど、何本までならいいのかは気になってくるものです。「350ml缶を5本飲んだけど大丈夫?」という質問を見かけます。好きな飲み物だけに、気になる人の気持ちは分かります。
そこでこの記事では、アサヒの公式の成分表とFAQの数字を使って、ドライゼロを1本・5本飲んだら何がどれだけ入るのかを計算してみました。
- ドライゼロはアルコール0.00%で、アサヒ自身が「清涼飲料」と書いている理由
- 原材料に麦芽は無く、甘味料はアセスルファムKの1種類だということ
- プリン体・カロリー・糖質を、1本・2本・3本・5本で計算した表
- 運転前・妊娠中・20歳未満について、アサヒが公式FAQでどう答えているか
- ドライゼロを飲まないほうがいい、とはっきり言われている人


【結論】アサヒドライゼロは体に悪い?酒の害は入っていない|見るのは本数と原材料
アサヒドライゼロは体に悪いのか。結論から書きます。
アサヒドライゼロに、酒としての害(アルコール)は入っていません。
気にするとしたら、本数と原材料のほうです。そしてそれは、アサヒが公表している数字で判断できます。
「体に悪いのでは」と不安になるのは、たぶん「ビールの味がする=ビールと同じ害があるのでは」という連想からだと思います。
味はビールに寄せてあっても、中身は別の飲み物なんですよ。
- アルコール分は0.00%。アサヒ自身が「アルコールを含まない清涼飲料」と書いている
- 気にするなら本数と原材料(プリン体・カロリーと糖質・甘味料)。公式の数字で判断できる
- はっきりした例外は、断酒中のアルコール依存症の人
アサヒ自身が「アルコールを含まない清涼飲料」と書いている
アサヒのノンアルコール商品のFAQに、こんな一文があります。
「『アサヒ ドライゼロ』や『アサヒ スタイルバランス』等は、商品特性上アルコールを含まない清涼飲料のため、ビール・発泡酒・新ジャンルや、チューハイ・缶カクテルに比べると凍結しやすくなっています。」
(アサヒビール「ノンアルコールに関するよくあるご質問」より)
正直に書いておくと、これは「冷蔵庫で凍ってしまったのはなぜ?」という質問への回答の中の一文です。健康の話として書かれたものではありません。
それでも、メーカー自身がドライゼロを名指しで「アルコールを含まない清涼飲料」と書いている、という事実は変わりません。
アサヒの成分一覧でも、ドライゼロはアルコール分0.00%、純アルコール量0gの表示です。
だから、アルコールを分解する負担や酔いといった「酒としての害」は、ドライゼロには入っていない。ここは言い切ってかまいません。
残る論点は4つ|プリン体・カロリー・甘味料・本数
アルコールの心配が消えると、残る論点は4つです。
どれもアサヒの公式の数字があるので、表にまとめました。この記事の目次も兼ねています。
先に1つだけ書いておくと、350ml缶を5本飲んでも、プリン体は上限側の計算で17.5mg。通常のビール1缶(12〜25mg)と同じ範囲です。
ただしこれはプリン体の量だけの比較で、「5本なら大丈夫」という意味ではありません。詳しくは「何本まで?」の章で書きます。
| 論点 | 公式の数字 | この記事の答え | 詳しく |
|---|---|---|---|
| プリン体 | 100mlあたり0〜1.0mg(アサヒの分析例) | 通常のビールよりずっと少ない | 「プリン体」の章 |
| カロリー・糖質 | 100mlあたり0kcal・0g表示(5kcal未満・0.5g未満の意味) | 1本あたり最大でも17.5kcal未満・1.75g未満 | 「太る?」の章 |
| 甘味料 | アセスルファムKの1種類 | 入っている。気になる人は原材料名の「甘味料」表示で見分けられる | 「原材料と甘味料」の章 |
| 本数 | 上限で計算して5本17.5mg(当記事の計算値) | アルコールの害としての上限は無い。増えるのはプリン体・甘味料・表示上限のカロリー | 「何本まで?」の章 |
はっきりした例外は1つだけ
飲まないほうがいい、と専門の医療機関がはっきり言っているのは、1つだけです。
断酒を目標にしているアルコール依存症の人です。
これは成分の害の話ではありません。ビールに似た味が、再飲酒のきっかけになるという話です。詳しくは「飲まないほうがいい人」の章で書きます。
なお、20歳未満についてはアサヒ自身が「お薦めしません」と書いています。こちらはメーカーの推奨で、種類の違う話として「運転前・妊娠中・20歳未満」の章で扱います。

ドライゼロは0.00%|ノンアルコールビールでも「酒」ではない
ドライゼロが体に悪いかを考えるとき、最初に押さえたいのはドライゼロは法律上「酒」ではないということです。
ひと口にノンアルコールビールと言っても、アルコール分0.00%のものと、1%未満の少しだけアルコールが入ったものがあります。ドライゼロは0.00%のほうです。
0.00%は小数第2位までの公式表示です。酒として扱う理由がないことは、次の法律の定義で分かります。
酒税法の「酒類」はアルコール分1度以上
酒税法は、酒類をこう定義しています。
「この法律において「酒類」とは、アルコール分一度以上の飲料(…)をいう。」
(酒税法第2条第1項。括弧内は省略)
アルコール分1度(1%)に届かない飲み物は、法律上は酒類ではありません。0.00%のドライゼロは、当然こちら側です。
もうひとつ、業界の自主基準(酒類の広告審査委員会)では、ノンアルコール飲料を「アルコール度数0.00%で、味わいが酒類に類似しており、満20歳以上の者の飲用を想定・推奨しているもの」と定めています。国の法律ではなく、業界が自分たちで決めたルールです。
注意したいのは、1%未満の「微アル」も酒類ではないけれど、0.00%とは別物だということ。このあたりの線引きはノンアルと微アルの違い、運転・妊娠中の早見表にまとめてあります。微アルの例としてはホッピー(0.8%)が分かりやすいです。
「アサヒオフ」はノンアルではない|名前の似た商品に注意
名前で取り違えやすいのが「アサヒオフ」です。
アサヒの成分一覧では、アサヒオフのアルコール分は3.5%。ドライゼロとは違い、アルコールの入った商品です。
「アサヒ」「ゼロ」「オフ」と似た言葉が並ぶので、店頭でうっかり手に取らないようにしたいところ。運転前や、今日は飲まないと決めた日なら、なおさらです。
アルコール入りの糖質オフのお酒が体に悪いのか、という話はこちらの記事で書いています。

ドライゼロの原材料と甘味料|麦芽は使っていない

ドライゼロが体に悪いかどうかを、原材料から見ていきます。
意外と知られていないのが、ドライゼロの原材料には麦芽が入っていないことです。
原材料名の全文
アサヒの成分一覧に載っている、ドライゼロの原材料名はこうです。
「食物繊維(米国製造又は仏国製造又は国内製造)、大豆ペプチド、ホップ/炭酸、香料、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC)、甘味料(アセスルファムK)」
読み方のコツは「/」です。
「/」より前が原材料で、食物繊維・大豆ペプチド・ホップの3つ。
「/」より後が添加物で、炭酸・香料・酸味料・カラメル色素・酸化防止剤(ビタミンC)・甘味料(アセスルファムK)です。
見てのとおり、「麦芽」の文字はどこにもありません。
甘味料はアセスルファムKの1種類
ドライゼロに入っている甘味料は、アセスルファムKの1種類だけです。
この甘味料が安全か危険かは、この記事では判断しません。書けるのは「入っている」という事実までです。
そのうえで、気になる人がどうすればいいかは、はっきりしています。
原材料名に「甘味料(…)」の表示があるかどうかを見れば、入っているかどうかは誰でも見分けられます。
ノンアルコールビールの中には、原材料名に甘味料の表示が無いものもあります。比べた表は後半の「オールフリー・グリーンズフリー・アサヒゼロとの違い」の章に置きました。
食物繊維・大豆ペプチド・ホップで作っている
麦芽を使わない代わりに、ドライゼロは食物繊維・大豆ペプチド・ホップで味を組み立てています。
同じアサヒの「アサヒゼロ」は麦芽を使った商品なので、名前は似ていても作りが違います。数字の違いは後半の比較の章で並べます。
容量は、ブランドページのラインナップでは缶350ml・缶500ml・瓶334mlです。成分の数字は、この記事ではすべて350ml缶で計算しています。
ドライゼロのプリン体は100mlあたり0〜1.0mg|痛風・尿酸値が気になる人へ
ドライゼロが体に悪いか、と聞かれていちばん気になるのは、たぶんプリン体です。
私自身、健康診断の紙が届いた週だけは、なぜかそこで手が止まります。
冒頭の「5本飲んだけど大丈夫?」という質問も、よく読むと親が痛風だ、という相談でした。つまり本当に気にされていたのは、ノンアルコールビールのプリン体と尿酸値なんですよね。
公式の数字は「アサヒの分析例」
アサヒの成分一覧では、ドライゼロのプリン体は100mlあたり「*0~1.0mg」です。
この「*」には、表の下にこう注記があります。
「原則容器に表記した値を掲載しておりますが、「 * 」のついた値は当社分析例となります。この値は実際の成分量とは異なる可能性があります。」
つまり缶に書いてある値ではなく、アサヒが分析した一例です。
もうひとつ大事なのは、ドライゼロは「プリン体ゼロ」の商品ではないということ。
同じ注記に「100ml当たりプリン体0.5mg未満を「プリン体 0」と表示しています」とあります。ドライゼロの欄は「プリン体 0」ではなく「*0~1.0mg」なので、アサヒ自身がプリン体ゼロと表示している商品ではありません。
通常のビール1缶と比べると
では、この数字は多いのか少ないのか。
公益財団法人 痛風・尿酸財団は、通常のビールには1缶あたり12~25mg/350mLのプリン体が含まれる、としています。
ドライゼロの分析例の上限(100mlあたり1.0mg)を350ml缶1本に直すと、1本あたり最大3.5mgです(1.0mg×3.5で計算)。
ここで、同じ財団のページにある一文も引いておきます。
「アルコール飲料では、含まれるプリン体量はあまり多くはありませんが、アルコールの作用が加わって尿酸値が上昇します。」
ビールで尿酸値が上がるのは、プリン体だけが理由ではないということです。
そして財団が挙げている「アルコールの作用」は、0.00%のドライゼロには入っていません。
だからといって「ドライゼロなら尿酸値は上がらない」とまでは言いません。確かなのは、プリン体は通常のビール1缶よりずっと少なく、アルコールの作用は無い、この2点です。残るプリン体の量を、下の表で並べておきます。
| 350mL缶1本あたり | プリン体 |
|---|---|
| ドライゼロ(アサヒの分析例から算出) | 0〜3.5mg |
| 通常のビール(痛風・尿酸財団) | 12〜25mg |
1日400mgは痛風の食事療法の目安
もうひとつ、よく引き合いに出される数字があります。痛風・尿酸財団のページにはこうあります。
「『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』には『生活指導』の中に食事療法、特に『1日400mgを目安にしたプリン体の摂取制限』が示されています。」
これは学会のガイドラインを財団が紹介したもので、高尿酸血症・痛風の食事療法の目安です。健康な人が「ここまでは摂っていい」という上限値ではありません。
尿酸値が高いと言われている人は、ドライゼロに限らず、飲み物や食事の量を主治医に相談してください。
アルコール入りのお酒のプリン体と尿酸値については、ハイボールのプリン体の記事で詳しく書いています。
ドライゼロで太る?「カロリーゼロ・糖質ゼロ」の本当の意味
ドライゼロで太るのか。ここも体に悪いかどうかと並んで、よく聞かれるところです。
答えを先に書くと、ドライゼロ自体から入るエネルギーは、1本あたり最大でも17.5kcal未満です。「0kcal」の表示が何を意味するのかを、公式の説明から読んでいきます。
なお、太るかどうかは食事全体で決まるので、ここではドライゼロの数字の話に絞ります。
0kcalは「100mlあたり5kcal未満」
アサヒのFAQには、「カロリーゼロ、糖質ゼロってことは、カロリーも糖質も含まれていないの?」という質問があります。回答はこうです。
「食品表示基準に基づき、100ml当たり5Kcal未満のものをカロリーゼロとし、100ml当たり糖質0.5g未満のものを糖質ゼロとしています。」
成分一覧の注記も同じ基準です。つまり「0kcal」は本当のゼロとは限らないということを、アサヒ自身が書いています。
炭水化物はあるが、中身は食物繊維
成分一覧を見ると、ドライゼロの炭水化物は100mlあたり0.4~1.4gあります。
ただし糖質は0g表示で、食物繊維も0.4~1.4g。炭水化物の中身は、食物繊維ということです。
糖質が太る原因として気になる人は、ここを見れば「糖質は0.5g未満」と読めます。
1本あたりの上限は17.5kcal未満
表示ルールを350ml缶1本に当てはめると、こうなります。
5kcal未満×3.5=17.5kcal未満。
糖質0.5g未満×3.5=1.75g未満。
これは実測値ではなく、表示ルール上の「最大でもこれ未満」という数字です。ドライゼロに17.5kcalある、という意味ではありません。
アルコール入りのビールで太るのかはビールは太るのかの記事、ノンアルの「カロリーゼロ」表示の読み方は焼酎テイストのノンアルの記事も参考にしてください。
ドライゼロは何本まで?1本・5本で入る量を公式の数字で計算

この記事でいちばん書きたかったのが、ここです。
Q&Aサイトで見かけたのは、ドライゼロの350ml缶を5本飲んだ、親が痛風なので心配だ、大丈夫か——という趣旨の質問でした。
まず、アルコールの害という意味で、ドライゼロの本数を区切る必要はありません。0.00%だからです。
本数を増やすと増えるのは、プリン体、表示上限のカロリーと糖質、甘味料、食物繊維です。
そこで、アサヒの公式の数字から、350ml缶を1本・2本・3本・5本飲んだときの量を計算しました。
この表は「何本までならOK」という許可ではありません。何本にするかを決める材料として、数字を並べます。
| 本数 | 量 | プリン体(上限) | 400mg目安に対して | カロリー(表示上限) | 糖質(表示上限) | 食物繊維 | アルコール |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1本 | 350mL | 3.5mg | 約0.9% | 17.5kcal未満 | 1.75g未満 | 1.4〜4.9g | 0.00% |
| 2本 | 700mL | 7.0mg | 約1.8% | 35kcal未満 | 3.5g未満 | 2.8〜9.8g | 0.00% |
| 3本 | 1,050mL | 10.5mg | 約2.6% | 52.5kcal未満 | 5.25g未満 | 4.2〜14.7g | 0.00% |
| 5本 | 1,750mL | 17.5mg | 約4.4% | 87.5kcal未満 | 8.75g未満 | 7.0〜24.5g | 0.00% |
| 参考:通常のビール1缶 | 350mL | 12〜25mg | — | — | — | — | — |
「5本飲んだけど大丈夫?」を数字にすると
表は、アサヒの成分一覧(100mlあたり)の数字に本数ぶんの量をかけて出した、当記事の計算値です。プリン体はアサヒの分析例の上限、カロリーと糖質は表示ルール上の上限、400mgは痛風の食事療法の目安(「プリン体」の章)で計算しています。
そのうえで、5本の行を読みます。
5本でプリン体は上限17.5mg。通常のビール1缶(12〜25mg)と同じ範囲ですが、比べたのはプリン体の量だけで、ビール1缶と「体への影響が同じ」という意味でも、「5本なら大丈夫」という意味でもありません。
カロリーは87.5kcal未満、糖質は8.75g未満。これも実測値ではなく「最大でもこれ未満」の数字です。
同じ質問には、水分と考えれば5本くらいなら大丈夫、という趣旨の回答も付いていましたが、根拠の数字はありません。この記事が出せるのは上の表までで、そこから先の「自分は何本にするか」は、表と自分の尿酸値を見て決めるものだと思っています。
500ml缶で飲む人は、1本あたりの量が350ml缶の約1.43倍になります。500ml缶5本ならプリン体は上限25mgで、通常のビール1缶の上限と並びます。
本数を増やすと増えるもの・増えないもの
増えないものは、アルコールです。何本飲んでも0.00%のままです。
増えるものは、プリン体・甘味料・食物繊維、それに表示上限のカロリーと糖質。このうち甘味料だけは、アサヒが量を公表していないので表に入れていません。
では「毎日飲んでもいいのか」。
アルコールの害という意味での上限は、ドライゼロにはありません。毎日飲むなら見るのは上の表で、尿酸値を指摘されている人は、表を持って主治医に相談するのがいちばん確実です。
ドライゼロは運転前・妊娠中・20歳未満でも飲める?アサヒ公式FAQの回答
運転前や妊娠中にドライゼロを飲むのは体に悪いのか。ここは私の判断ではなく、アサヒが公式FAQでどう回答しているかをそのまま紹介します。
ノンアルと微アルの違いまで含めた線引きは、ノンアルの早見表にまとめてあります。
運転前・スポーツのとき
アサヒのノンアルコール商品のFAQには、「運転前に飲用しても大丈夫?」「スポーツの時に飲用しても大丈夫?」という質問があり、どちらにもこう回答しています。
「アルコール分0.00%の炭酸飲料ですので、問題ありません。」
運転前について、メーカーは「問題ありません」と明言しているということです。
妊娠中・授乳期
同じFAQの「妊娠中や授乳期に飲用しても大丈夫?」という質問にも、アサヒは同じ文面で回答しています。
「アルコール分0.00%の炭酸飲料ですので、問題ありません。」
ただし、これはメーカーの回答であって、医師の見解ではありません。
妊娠中・授乳中で気になる場合は、かかりつけ医に相談してください。
20歳未満
20歳未満については、アサヒはFAQでこう回答しています。
「法律上問題はありませんが、20歳未満の方の飲用はお薦めしません。本商品は、20歳以上の方の飲用を想定して開発しました。」
先に紹介した業界の自主基準でも、ノンアルコール飲料は20歳以上が飲むことを想定した飲み物と定められています。詳しくはこちらの早見表を見てください。
ドライゼロを飲まないほうがいい人|断酒中のアルコール依存症
ここまで、ドライゼロに酒としての害は入っていない、と書いてきました。
それでも、断酒を目標にしているアルコール依存症の人は、ドライゼロを含むノンアルコールビールを避けてください。
国立病院機構 久里浜医療センターは、アルコール依存症の専門医療機関です。アルコール科のページ「ノンアル商品は危険なので使わない」にはこうあります。
「断酒を目標としたアルコール依存症ではノンアルコールビールは危険です。」
根拠として挙げられているのが、2015年の調査です。
「2015年の調査では、退院後にノンアルコールビールを使わなかった143人の1年間の断酒継続率の51%であったのに対し、ノンアルコールビールを使った55人の断酒継続率は15%と大きな差が出ています」
「ノンアルコールビールを使うことで、再飲酒の可能性(多変量ハザード)は約2.3倍になりました。」
これはドライゼロの成分が体に悪いという話ではありません。ビールに似た味が、もう一度お酒に手を伸ばすきっかけになる、という話です。
そして対象は「断酒を目標としたアルコール依存症」の人に限られます。同じページも、最後をこう締めています。
「目的が完全な断酒であるかどうかで、ノンアルコールビールの扱いは大きく異なります。」
お酒のことで悩んでいる、家族のことが心配だ、という人は、各都道府県の精神保健福祉センターに相談できます。
全国の精神保健福祉センター一覧(厚生労働省)
晩酌がやめられないときの考え方や相談先は、こちらの記事にもまとめています。
オールフリー・グリーンズフリー・アサヒゼロとの違い|原材料で比べる
ここからは、ほかのノンアルコールビールとの比較に戻ります。
「どっちが体に悪いか」ではなく、原材料と成分の違いとして並べました。麦芽を使っているか、甘味料が入っているかで見ると、ドライゼロの位置がはっきりします。
| 商品 | アルコール分 | 麦芽 | 甘味料 | カロリー | 糖質 | プリン体 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| アサヒ ドライゼロ | 0.00% | なし | アセスルファムK | 0kcal | 0g | 0〜1.0mg(分析例) |
| アサヒゼロ | 0.00% | あり | 表示なし | 28kcal | 6.9g | 6.0mg(分析例) |
| アサヒゼロ<カロリーゼロ> | 0.00% | あり | 表示なし | 0kcal | 0.9g | 4.4mg(分析例) |
| キリン グリーンズフリー | 0.00% | あり | なし(公式「甘味料を使わず」) | 6kcal | 1.5g | 0〜2.3mg |
アサヒゼロとは別の商品|麦芽を使い、糖質とプリン体の数字が違う
表は100mlあたりの数字で、アサヒの3商品はアサヒの成分一覧、グリーンズフリーはキリンの公式ブランドページによります(いずれも2026年9月時点)。ドライゼロの0kcal・0gは表示上の値(5kcal未満・0.5g未満)です。
同じアサヒの「ゼロ」でも、アサヒゼロは麦芽を使った別の商品です。100mlあたり28kcal・糖質6.9g・プリン体6.0mg(分析例)と、ドライゼロとは数字がかなり違います。
ネットで「ドライゼロ」を調べていると、アサヒゼロの数字が混ざって出てくることがあります。ドライゼロとアサヒゼロは、原材料から別物と覚えておくと取り違えません。
甘味料が気になるなら、原材料名に「甘味料」の無いものを
甘味料が入っていないノンアルを選びたい人は、原材料名に「甘味料」の表示が無いものを探すのが確実です。甘味料が体に悪いから避ける、という話ではなく、気になる人のための選択肢です。
アサヒの成分一覧では、アサヒゼロとアサヒゼロ<カロリーゼロ>の原材料名に、甘味料の表示はありません。
キリンのグリーンズフリーは、公式サイトで「甘味料を使わず甘さを抑えた」と説明しています。麦芽とホップを使い、アルコール分0.00%で、甘味料を使っていないノンアルコールビールです。
オールフリーと比べたいときは|見るのは同じ2点
サントリーのオールフリーは、公式ページで原典を確認できていないので、この記事には数字を載せていません。
比べるときは、サントリー公式の商品ページで、この記事と同じ2点を見てください。原材料名に「甘味料」の表示があるかと、100mlあたりのプリン体・糖質です。この2点を並べれば、ドライゼロと同じ土俵で比べられます。
アサヒドライゼロのよくある質問
本文で拾いきれなかった質問に、答えを先に書いていきます。数字の根拠は、どれも本文と同じアサヒの公式情報です。
Q. ドライゼロは毎日飲んでも体に悪くない?
アルコールの害は入っていません(0.00%)。毎日飲んで増えるのはプリン体や甘味料などで、量は「何本まで?」の章の表で確認できます。何本にするかは表を見て決めてください。尿酸値を指摘されている人は、主治医に相談するのが確実です。
Q. ドライゼロは肝臓に負担がかかる?
アルコール分0.00%なので、アルコールを分解する負担は生じません。ここで言えるのはそこまでです。
Q. オールフリーとドライゼロ、どっちが体に悪い?
どちらかが体に悪い、という比べ方はこの記事ではしていません。違いは原材料で、ドライゼロは麦芽を使っていません。オールフリーの成分はサントリー公式の商品ページで確認してください。
Q. 泡ジョッキ缶は普通のドライゼロと成分が違う?
アサヒの成分一覧では、「アサヒドライゼロ 泡ジョッキ缶」と通常のドライゼロの原材料名・成分の数字は同じです。
Q. ドライゼロとアサヒゼロの違いは?
ドライゼロは麦芽を使わず、アサヒゼロは麦芽を使っています。100mlあたりの糖質はドライゼロが0g表示、アサヒゼロが6.9g。プリン体(分析例)はドライゼロが0〜1.0mg、アサヒゼロが6.0mgです。
まとめ|アサヒドライゼロは体に悪い?酒の害は無い、見るのは本数
アサヒドライゼロは体に悪いのか。酒としての害は入っていません。気にするなら本数で、それは公式の数字で判断できます。
そのうえで、例外を先に。断酒中のアルコール依存症の人は、ノンアルコールビールを避けてください。相談先は「飲まないほうがいい人」の章に載せています。
運転前・妊娠中については、アサヒが公式FAQで「問題ありません」と回答しています。妊娠中・授乳中で気になる場合は、かかりつけ医に。
この記事で確認したことを、もう一度並べます。
- アルコール分0.00%。アサヒ自身が「アルコールを含まない清涼飲料」と書いている
- 甘味料はアセスルファムKの1種類。気になる人は原材料名で見分けられる
- プリン体は350ml缶1本で上限3.5mg、5本で17.5mg。通常のビール1缶は12〜25mg(量の比較であって、本数の許可ではない)
- カロリー・糖質は表示ルール上、1本あたり最大でも17.5kcal未満・1.75g未満
最後に、中身の話をもう一度。ドライゼロは麦芽を使わず、食物繊維・大豆ペプチド・ホップで作られた、アルコール分0.00%の飲み物です。成分の数字はアサヒの成分一覧で誰でも確認できるので、本数を決めるときの材料にしてみてください。


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