青いボトルが気になって「ニッカ セッション」を調べたら、検索候補に「まずい」が出てきた。
買う前に引っかかっている方も、もう買ってストレートで飲み、思ったより軽くて「あれ?」となった方もいると思います。
先に答えを書いておくと、ニッカ セッションはまずい酒ではありません。
まずいと言われる正体は「軽さ」で、いちばん合うのはハイボール。終売でもありません。
ここでは、評判で挙がる理由をメーカーの説明と突き合わせて、何を期待すると外れて、どう飲めば当たるのかを整理します。
- ニッカ セッションがまずいと言われる理由と、その正体
- どんなウイスキーか(日本とスコットランドのモルトの構成)
- おいしい飲み方(ハイボール、合わなければ水割り)
- 竹鶴ピュアモルトとの違い
- 終売・入手困難・定価の事実
【結論】ニッカ セッションはまずくない。まずいと言われる正体は「軽さ」
ニッカ セッションは、まずい酒ではありません。
ネットの評判で「まずい」と言われる理由を見ていくと、だいたい次の2つに集まります。
・軽い、薄い
・ピートが弱く、余韻が短い(煙っぽさが控えめ)
どちらも、言いかえれば「軽い」ということです。
この軽さは、たまたまではありません。
ニッカのブランドサイトは、味わいを「フルーティーで軽やかな味わい」、余韻を「ほのかにビターな味わいとピートの余韻」と書いています。
はじめから、軽く華やかな方向に造られたウイスキーです。
軽さとは別に、「青いボトルの見た目より苦い」「アルコールが立つ」という声も少しあります。
こちらは、見た目から甘く爽やかな酒を想像したときのずれ。水を足せば収まります。
外れるのは、「ニッカなら余市のような強い煙と厚みがあるはず」と期待して飲んだとき。
当たるのは、ハイボールにしたときです。
炭酸が合わないと感じたら、水割りにすると角が取れて甘さが出てきます。
買って外したくない方は、180mlの小瓶から試すのが手堅いです。
もう一つ、ニッカ セッションは終売ではありません。くわしくは後半の見出しで書きます。
- ニッカ セッションはまずくない
- まずいと言われる正体は「軽さ」(公式も「フルーティーで軽やかな味わい」)
- いちばん合うのはハイボール。炭酸が合わなければ水割り
- 迷うなら180mlの小瓶から
- 終売ではない(2026年10月時点で公式に現行品)
ニッカ セッションとは|日本とスコットランドのモルトだけで造る43度
ニッカ セッションは、ニッカウヰスキーのブレンデッドモルトウイスキーです。
ブレンデッドモルトは、複数の蒸溜所のモルト(大麦麦芽)原酒だけを混ぜたもの。トウモロコシなどを使うグレーン原酒は入っていません。
原酒は、日本とスコットランドの両方から来ています。
発売時のアサヒビールの発表では、スコットランドの「ベン・ネヴィス蒸溜所」などで製造されたモルト原酒と、日本の「余市蒸溜所」「宮城峡蒸溜所」で製造されたモルト原酒をブレンドしたウイスキー、とされています。
アサヒビールの商品ページにも「厳選した輸入原酒を一部使用しています」と書かれています。
ブランドサイトには「余市、宮城峡、ベン・ネヴィスをはじめスコットランドのモルトだけを」とありますが、余市と宮城峡は日本の蒸溜所です。
スコットランド側の代表がベン・ネヴィス、という読み方になります。
名前の由来は、スコットランドと日本のモルトが「互いの個性を発揮しながら奏でる音楽をイメージ」したもの。
2020年の発売当時、ニッカとしては2014年の「ザ・ニッカ」以来、6年ぶりの新ブランドでした。
2023年には、World Whiskies Awardsで「Best International Blended Malt」を受けています。
スペックをまとめると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | ニッカ セッション(ラベルの表記は「奏楽」) |
| 種類 | ブレンデッドモルトウイスキー(グレーン原酒は使わない) |
| 原酒 | 日本のモルト(余市蒸溜所・宮城峡蒸溜所) スコットランドのモルト(ベン・ネヴィス蒸溜所など) |
| アルコール分 | 43% |
| 容量 | 700ml/180ml |
| 発売 | 2020年9月29日(700ml) |
| 純アルコール量 | 100mlあたり34.4g(アサヒビール公式) |
| 製造/販売 | ニッカウヰスキー/アサヒビール |
ニッカ セッションがまずいと言われる理由|何を期待すると外れるか
ネットの評判や口コミで、ニッカ セッションが「まずい」と言われる理由は大きく3つです。
公式の説明と突き合わせると、前の2つは「軽さ」の言いかえ。3つ目は、青いボトルの見た目と中身のずれです。
どれも、飲み方しだいで当たり外れが変わります。
ストレートの刺激そのものがつらい、という話はウイスキーのストレートがきついときにまとめています。
表にすると、こうなります。
| まずいと言われる理由 | 公式の説明 | 何を期待するとずれるか | どう飲めば変わるか |
|---|---|---|---|
| 軽い・薄い | ブランドサイト「フルーティーで軽やかな味わい」 | 重くて濃い味 | ハイボールにすると、軽さが長所になる |
| ピートが弱い・余韻が短い | ブランドサイト「ほのかにビターな味わいとピートの余韻」 | 余市のような強い煙 | 煙が欲しいなら竹鶴ピュアモルトへ |
| 青いボトルの見た目より苦い/アルコールが立つ | アサヒ商品ページ「ビターを伴うピートの余韻が特徴」、43度 | 青いボトルから想像する甘さと爽やかさだけ | 水を足すと角が取れて甘さが出る |
軽い・薄い|軽さはブレンダーが選んだもの
評判でいちばん多いのが、「薄い」「軽い」「深みが物足りない」という声です。
これは、造り手が狙った方向でもあります。
ウイスキーマガジンのインタビューで、ニッカの女川裕司主席ブレンダー(発売当時)は、「数あるベン・ネヴィスの原酒から、比較的軽やかでフルーティーなタイプを選びました」と話しています。
ブランドサイトの味わいの説明も、「なめらかでクリーミーな口当たり。オークの甘さと調和したフルーティーで軽やかな味わい。」です。
つまり、軽いのは狙いどおり。
重くて濃いウイスキーを期待して飲むと、ずれて「薄い」と感じやすい、ということです。
ピートが弱い・余韻が短い|「ニッカ=スモーキー」とのずれ
ニッカといえば、余市のような煙っぽさ。
そのイメージで飲むと、ピートが控えめで余韻も短く感じる、という声があります。
ブランドサイトの香味の説明(余韻の欄)は、「ほのかにビターな味わいとピートの余韻がゆっくりと広がる」。
同じサイトのキャッチコピーには「ピートの力強いビター感」という言葉もありますが、香味の欄のほうは「ほのか」です。
アイラのモルトのような、強烈に煙たいタイプではありません。
煙と厚みが欲しい方には、竹鶴ピュアモルトのほうが近いです。違いは後の見出しで書きます(竹鶴ピュアモルトはまずい?)。
ハイボールが合わなかったという声もある
ハイボールをすすめる声が多い一方で、ソーダで割ったら塩気や酸味が強く出た、水割りがいちばん良かった、という実飲の感想もあります。
炭酸との相性は、感じ方が分かれるところです。
ハイボールでしっくり来なかったら、水割りか、少し水を足す飲み方に切り替えてみてください。
アルコールの刺激がやわらいで、モルトの甘さが前に出てきます。
ニッカ セッションを飲んでみた|ストレート・ハイボール・水割り

ここからは、私の感想です。
棚に置いていた青いボトルを、開けて飲んでみました。
ストレート、ハイボール、水を足して、の3通りです。
ストレート|香りは甘いのに、口当たりは軽い
まずはストレートで。
グラスに鼻を近づけると、りんごや柑橘っぽい甘い香りがします。
口に入れると、軽い。するっと入ってきます。
ただ、最初にアルコールが少しピリッと来て、あとからほんのりほろ苦さが残ります。
余市みたいな煙を期待していたら、物足りないと感じる人がいるのも分かります。
重さで飲ませるタイプではないですね。
ハイボール|軽さが長所になる
次にハイボール。
これは香りがふわっと立って、すっきりします。
ストレートで物足りなかった軽さが、ここでは邪魔になりません。
食事の横に置いておける味です。
ただ、ソーダを入れすぎると香りが消えてしまう。
私は濃いめに作るほうが好きでした。
水を足す|角が取れて甘さが出る
最後に、ストレートに少し水を足してみました。
最初のピリッとした角が取れて、甘さが前に出てきます。
ハイボールで炭酸が合わないと感じたら、こっちがいいと思います。
飲んでみて思ったのは、まずくはないけど、とにかく軽いということ。
だから、いちばん合うのはハイボールでした。
竹鶴ピュアモルト・宮城峡との違い|煙と厚みが欲しいなら竹鶴
私は竹鶴ピュアモルトを、贅沢にハイボールにして飲むのがお気に入りです。
その竹鶴とニッカ セッションは、どちらもニッカの「モルトだけ」のウイスキー。でも、向いている方向が違います。
竹鶴ピュアモルトは、余市と宮城峡のモルト原酒でできています。
2020年のリニューアルのとき、アサヒビールは「余市モルトの原酒使用比率を高めることで、コクや香ばしいピートの余韻を付与させました」と発表しています。
2023年のWorld Whiskies Awardsでは、World’s Best Blended Malt を受けています。
ニッカ セッションは、日本のモルトにベン・ネヴィスなどスコットランドのモルトを合わせた、軽くて華やかな側。
同じ2023年の賞は Best International Blended Malt でした。名前が似ていますが、別の賞です。
煙と厚みが欲しいなら竹鶴、軽さと華やかさならセッション。
まずいかどうかより、どちらの方向が好みかで選ぶほうが外れません。
竹鶴の味と飲み方は竹鶴ピュアモルトはまずい?で詳しく書いています。
| 銘柄 | 原酒 | 公式の説明に出てくる香味の軸 | 向いている飲み方の目安 |
|---|---|---|---|
| ニッカ セッション | 日本(余市・宮城峡)とスコットランド(ベン・ネヴィスなど)のモルト | フルーティーで軽やか/ほのかなビターとピートの余韻 | ハイボール。合わなければ水割り |
| 竹鶴ピュアモルト | 余市・宮城峡のモルト | コクと香ばしいピートの余韻(2020年リニューアル) | ストレート、ロック、ハイボール |
宮城峡は、ニッカ セッションの構成原酒の一つでもあります。
アサヒビールの商品ページは、セッションに使われている宮城峡モルトを「ふくよかな甘さの宮城峡モルト」と書いています。
シングルモルトとしての宮城峡は、宮城峡はまずい?の記事で書いています。
同じように「軽い」と言われる国産ウイスキーには、知多もあります。
知多はまずい?もあわせてどうぞ。
ニッカ セッションは終売?入手困難?定価は?
「終売した?」「最近見かけない」「定価はいくら?」は、ニッカ セッションでよく調べられていることです。
まず、終売ではありません。
そのうえで、定価の経緯と、入手困難と言われる理由を順に書きます。
終売ではない|2026年10月も公式に現行品として載っている
2026年10月18日時点で、ニッカのブランドサイトとアサヒビールの商品ページには、700mlと180mlの両方が載っています。
確認できた範囲で、終売や休売の公式発表は見当たりません。
「セッション 終売」で調べると、「ニッカ スーパーセッション」という、名前の似た別の商品の情報が混ざって出てきます。
こちらはずっと前に終売になった古いウイスキーで、ニッカ セッションとは別物です。
定価は「オープン価格」|発売時の参考小売価格と2024年の改定
ニッカ セッションには、メーカーが決めた「定価」はありません。
発売時のアサヒビールの発表で、700mlの価格は「オープン価格」とされ、あわせて参考小売価格が示されていました。
定価の経緯を、時系列で並べるとこうなります。
・2020年9月(発売時): オープン価格。参考小売価格は3,800円(税別)=アサヒビールの発表
・2024年4月1日出荷分から: 価格改定の対象に「ニッカ セッション」が入る=アサヒビールの発表(2023年12月)
・改定後の参考価格: 報道(グルメWatch)によると、700mlは税込4,180円から4,620円に
その後の改定については、アサヒビールが2025年6月18日(国産洋酒・輸入洋酒の一部商品)と2026年5月29日(酒税改正にともなう商品)に発表した価格改定のお知らせを確認しましたが、対象商品にニッカ セッションの名前はありません(2026年10月18日確認)。
参考価格はあくまで目安で、実際の売値はお店ごとに違います。
入手困難と言われるのは、品薄の時期があるから
「見かけない」「売り切れていた」という声があるのは、品薄の時期があったからです。
なぜ品薄になるのかについて、メーカーの説明は見当たりません。
発売時は数量限定での発売でしたが、それは2020年の発売初年度の話です。
いまは通販(Amazon・楽天など)、酒販店、スーパーで探せます。
180mlの小さいボトルは、コンビニで見かけたという声もあります。置いているかどうかは店によります。
ニッカ セッションのおいしい飲み方|ハイボール、合わなければ水割り

ニッカのブランドサイトでは、ニッカ セッションを使ったカクテルとして、ソーダ割り(Session Soda)、トニック割り(Session Tonic)、ジンジャー割り(Session Ginger)が紹介されています。
軽さを活かすなら、まずはハイボールです。
トニックやジンジャーなど割り材の違いはハイボールの種類で書いています。
ハイボール|1:3〜1:4、よく冷やして濃いめに
ハイボールの比率は、ウイスキー1に対してソーダ3〜4がよく勧められる目安です(ニッカがセッション用に示している比率ではありません)。
ニッカ セッションは軽いウイスキーなので、薄めすぎないほうが香りが残ります。
作るときのポイントは3つ。
・グラス、氷、ソーダをよく冷やしておく
・ソーダは氷に当てないように、そっと注ぐ
・混ぜるのは、縦に1回くらい
ハイボールが水っぽくなる原因はハイボールがまずくなる原因に、炭酸水の選び方はハイボール用の炭酸水の選び方にまとめています。
トニック割りについて、ブランドサイトはこう書いています。
「ニッカ セッションならではの柑橘のニュアンスと余市モルト由来のビター感が、トニックの柑橘ピールやハーブのニュアンスとマッチ。」
水割り・トワイスアップ|炭酸が合わないときに
ハイボールが合わなかったら、水で割る方向に切り替えます。
軽い順に、数滴の加水、トワイスアップ(ウイスキーと常温の水を1:1)、水割り。
水を足すほど、アルコールの刺激がやわらいでいきます。
開封してしばらく置いたら味が変わった、という声もあります。
開けたばかりで軽すぎると感じたら、少し間を置いてまた飲んでみるのも一つの手です。
水割りの考え方はウイスキーの水割りで書いています。
水割りで好みの濃さがつかめたら、ハイボールにも戻しやすくなります。
そのとき炭酸が弱いと、ただ薄くなるだけ。強炭酸タイプが向いています。
ニッカ セッションがおすすめな人・おすすめしない人
ここまでの話を、どんな人に向くかでまとめます。
軽くてフルーティーなウイスキーを、割って楽しみたい人に向いた1本です。
強い煙や重さを求める人には、竹鶴ピュアモルトという選択肢があります。
- 軽くてフルーティーなウイスキーが好きな人
- ハイボールを、少しいいウイスキーで作りたい人
- 食事と一緒にウイスキーを飲みたい人
- 角瓶やブラックニッカから、一段上のニッカを試したい人(角瓶とブラックニッカの比較)
- 余市のような強い煙を求める人(竹鶴ピュアモルトが候補)
- 重く濃い、厚みのあるウイスキーをストレートで飲みたい人(竹鶴ピュアモルトが候補)
- ほろ苦さのない、甘いだけのウイスキーを探している人
当てはまる項目が多かった方は、ハイボール用の1本として候補に入れてみてください。
ニッカ セッションのよくある質問
ニッカ セッションについて、よく調べられていることをまとめました。
Q. ニッカ セッションはまずい?
まずい酒ではありません。まずいと言われる正体は「軽さ」で、強い煙や重さを期待すると外れます。ハイボールで飲むのがいちばん合い、炭酸が合わなければ水割りがおすすめです。
Q. ニッカ セッションの定価はいくら?
メーカーが決めた定価はなく、オープン価格です。発売時の参考小売価格と、2024年4月の価格改定の経緯は、本文の「終売?入手困難?定価は?」の見出しにまとめています。
Q. ニッカ セッションは終売した?
していません。2026年10月18日時点で、ニッカとアサヒビールの公式サイトに現行品として載っています。「スーパーセッション」は名前の似た別の商品で、こちらは終売しています。
Q. 竹鶴ピュアモルトとの違いは?
竹鶴ピュアモルトは余市と宮城峡のモルトで、コクと香ばしいピートの余韻がある側。ニッカ セッションは、日本のモルトにスコットランドのモルトを合わせた、軽くて華やかな側です。
Q. 180mlのボトルはある?
あります。アサヒビールの商品ページに、700mlと180mlの2サイズが載っています。まず少量で味を確かめたい方に向いたサイズです。
Q. ハイボール1杯の純アルコール量は?
アサヒビールの商品ページでは、100mlあたり34.4gです。ウイスキー30mlでハイボールを作ると、34.4×0.3で約10.3gになります(計算値)。飲む量は、適量を守って楽しんでください。
まとめ|ニッカ セッションは軽さを楽しむモルト。まずはハイボールで
ニッカ セッションは、まずい酒ではありません。
まずいと言われる正体は「軽さ」。公式の説明も「フルーティーで軽やかな味わい」で、もともと軽く華やかに造られたブレンデッドモルトです。
重い煙を期待せず、まずはハイボールで。
炭酸が合わなければ、水割りやトワイスアップで角が取れます。
終売でもありません。
煙と厚みが欲しくなったら竹鶴ピュアモルトを、ウイスキー全般の「まずい」の理由はウイスキーがまずいと感じる原因もどうぞ。
軽いウイスキーを、ハイボールで気軽に楽しみたい方に向いた1本です。


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